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2021年度 都立高校入試概況(倍率・入試問題)

ena小学部

※以下は2021年度ena都立高ハンドブックに基づく情報です。2022年度版都立高ハンドブックが刊行されましたら、情報の更新を行います。

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コロナ禍の中で行われた2021年度の都立高校入試は、平年と異なる受験傾向となりました。推薦入試においては、集団討論の未実施により受験科目の負担が軽減され、受験者数が増えたことで倍率が上昇しました。一般入試においては、確実に合格を取りたいという受験生が多く、一部の上位校で倍率が低下しました。 2021年度都立全日制一般入試は、全体で受験者37,500人に対し、合格者数は28,374人、実質倍率は1.32倍で前年度(1.34倍)とほぼ同じでした。男女別募集の普通科男子は1.35倍(前年度1.38倍)、女子1.39倍(前年度1.43倍)、単位制普通科は1.34倍(前年度1.26倍)になっています。
都立高校において、東京大学をはじめとする国公立大学への合格者数は堅調に伸長しており、都立高校の人気は年々高まっています。また、授業料等の学習費の負担が少ないこと、共学であること等も都立高校人気の要因となっています。
都立高校入試へ向けての準備として大切なのは、戦略的受験パターンを検討することです。都立高校を第一志望とする受験生の皆さんは、私立高校の受験において、おさえの学校だけではなく、チャレンジ校、実力相応校を積極的に受験し、それらの合格を勝ち取ることで、自信を持って都立高校一般入試に進んでいくことが重要です。

◆受験倍率の変化
受験倍率の変化

受験倍率の変化

◆過去5年間 都立高校一般入試不合格者の推移
過去5年間 都立高校一般入試不合格者の推移

新学習指導要領

学習指導要領の改訂に合わせて通知表(内申点)の評価方法が変更になりました。改訂前は「知識・理解」「技能」「思考・判断・表現」「関心・意欲・態度」の4つの観点で評価されましたが、改訂後は「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3つの観点での評価となりました。一見、大きな変化はないように見えますが、学習指導要領の改訂の方向性から目的を見出すことができます。様々な問題を適時適切に解決する「生きる力」を現実的に身に付けるために、ただ単に「知識」を「理解」するだけではなく、その「知識」を社会生活に生かす「技能」を身に付けさせること、また、問題を「主体的」に「思考」しそれを他者へ論理的に「表現」する力を身に付けさせることを目的としています。
従前のように、ただ単にテストの点数が良いこと、提出物を期限内に出すことだけではなく、発表やレポート、実験などを通じて、様々な知識が科目横断的に深いレベルで融合し、発展的素養として定着しているかを評価されることになります。今後は各教科の担任の先生と密にコミュニケーションを取り、その科目に対する自分の課題を見つけ、積極的な努力を続けていくことが高評価につながります。

学習指導要領改訂の方向性

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都立高校入試問題の傾向

自校作成問題校

2021年度は出題範囲の削減の影響により、各高校の従前の出題パターンを大きく変えた出題が見られました。また、解答にあたっては、削減された出題範囲を学習していた方が有利になる問題が複数見られました。自分の志望校だけの過去問題を解いていた受験生にとっては、出題の変化への対応に苦慮した場面もあったかと思います。2022年度入試では、出題範囲は平年に戻りますので、出題範囲が削減された2021年度の入試問題だけでなく、過去の年度のものや志望校以外の自校作成問題校の過去問題にも積極的に取り組み、出題傾向の変化にも柔軟に対応できるように学習を進めておくことが重要です。

共通問題校

2021年度は学校休校に伴う出題範囲の削減がありましたが、この影響は軽微なものでした。理科・社会においては完答形式の出題が増え、正確な知識の定着がなければ、高得点を得られない出題となりました。全体的に記述力・思考力を問う出題が増え、難化傾向にあります。教科書レベルの基本的知識を確実に定着させた上で、多くの演習問題に触れ、実戦力を養成する必要があります。

◆過去5年間 都立共通問題の平均点(2016年~2020年)

過去5年間 都立共通問題の平均点(2016年~2020年)

2021年度 理科・社会 完答形式の出題

2021年度 理科・社会 完答形式の出題
2021年度 理科・社会 完答形式の出題