都立高一般入試問題分析

東京都立新宿高等学校

都立高一般入試問題分析

国語

全体的にやや易化したと言える。出題形式や問題数に大きな変化はなし。
漢字の読み書きは例年通りの8問だが、読み取りも書き取りも易化し、日頃の勉強の成果がそのまま表れるような問題であった。
文学的文章では、小問数が昨年度から1問増えて7問に。心情理解に関する問題が大半を占めた。論説文や現古融合文の問題は難度や出題形式ともに例年通りであったが、作文は昨年度よりも書きやすいものであった。

数学

全体として難度は下がった。大問1は計算問題が1問増えて全5問から全6問に増えたが、問題の出題傾向に大きな変化なし。大問2は関数と図形の融合問題で変わらず、途中まで誘導のある計算過程を記述させる問題も例年通り。大問3は円に内接する三角形・四角形を基本とした問題になった。図形の証明問題の穴埋めは例年通り。大問4は空間図形。昨年度は問2の小問が3問だったのが今年は2問に減った。問2の2問は平行四辺形や合同な直角三角形を発見することが必要で難度は高かった。

英語

昨年度と比べ、文章量や設問構成に大きな変化はない。対話文読解・長文読解では、他の自校作成問題校と同様に、対話や本文の流れに合わせた適語句補充・適文補充問題が多く出題されている。全体的に語数はやや減っており、注の語句が増えたことにより受検生にとって取り組みやすくなったように感じるが、それでも時間内に大問3題を解き切るのは困難だったと思われる。特に大問3の2次元コード(QRコード)の開発秘話に関する問題の難度が高かった。大問2と大問3で出題された整序問題を比べると、大問2の方の難度がかなり高いため、この問題で一定の時間を費やしてしまった受検生が多かったと思われる。自由英作文(35語以上45語以内)は昨年度と同様に、本文の内容を理解していなければ書けないという問題ではなかった。

社会

出題形式は例年同様大問6題での出題となった。完答問題は昨年よりも1問減少した。
大問1の問1は、地形図の高低差を選ぶ問題となり、例年と比べ難化した。他の2問は例年同様の難易度である。
大問2の世界地理は近年の難易度の高さがなく、キーワードも拾いやすかったため、易化したと言える。
大問3の日本地理も例年と比べてヒントが見つけやすく、易化したと言える。記述問題では、今まで出題されてこなかったイラストを使用した資料が出題された。
大問4の歴史は例年同様の難易度であった。問3は、近年では出題されてこなかった、並べ替えに加え、略地図からも選ぶ問題が出題された。
大問5の公民は例年よりも難化した。問2は掲載されている資料だけでは解答を見分けにくく、問3や問4は固定資産税が地方税であることや株式会社の概念を知らない生徒も多かっただろう。
大問6の総合問題も例年よりも難化し、知識や柔軟な見方が必要とされていた。

理科

問題構成は例年通りの大問6題構成。例年大問3以降は、必ず地学・生物・化学・物理の順に並び、そこで取り上げられなかった単元から独立した小問が大問1、2に並ぶ。
昨年度の大問1は5問だったのに対し、今年度は6問となった。生物・化学がそれぞれ2問ずつ、地学・物理がそれぞれ1問ずつ出題された。
大問2は例年通り、生徒のレポートに関する問題が出題された。「極地の研究」をテーマにしたレポートに関連させて、等速直線運動(物理分野)、海水の密度と塩分濃度(化学分野)、カエルの発生(生物分野)、白夜(地学分野)という内容からの出題。海氷の塩分濃度に関する問題に新味がある。
大問3は地学分野で気象からの出題。〔問1〕が、毎年1問だけ含まれる記述問題であった。しかし、金属製のコップの表面の温度が少しずつ下がるようにした理由」は、高校入試の定番であり、受検生にとって特に脅威ではない。
大問4の生物分野では消化と吸収からの出題。昨年度は4問だったのに対し、今年度は3問。内容は2020年度と酷似し、過去に出題されたものばかりであった。
大問5の化学分野では、塩化銅の電気分解を軸にした基本的な問題。2018年度出題のものと似ている。なお、今回は計算問題が出題されなかった。
大問6の物理分野では、電流・電圧・電力からの出題。出題形式で特筆すべきは、問2の選択肢の数が6つ、問3の選択肢の数が5つという、「いつもの4択」ではないものがあった点である。
総じて、過去の出題傾向から著しく外れた問題は出題されていない。過去5年分の出題内容を研究することで確実に対応可能である。ただし、近年になって教科書に加わった内容(ダニエル電池など)はこの限りではないので要注意。