都立高一般入試問題分析

東京都立立川高等学校

都立高一般入試問題分析

国語

難度は例年並みからやや難。
小説では、登場人物が文章にもたらしている効果を答える問題が目新しい。論説文は昨年度に引き続き2つの文章を読んで答える問題。記述量は減少傾向。
知識問題では敬語に関する事項が出題された。記号選択問題は典型的な出題パターンが多いので、傍線部から丁寧に本文を追えば解ける内容が多い。

数学

昨年度はかなり難しかったが、今年は以前のレベルに戻り、取り組みやすい出題構成であった。大問1は難度が低く、得点しやすかった。大問2の問2では例年同様、求める値が複数あるので、注意深さが必要。問3では線分を回転させる問題。類題を解いた経験の有無により差がつく問題といえる。大問3の平面図形では、線分の長さの和に関する証明する問題で、都立型では珍しいタイプの出題であった。大問4の空間図形はできれば二問は正答したかった。

英語

昨年度と比べ、文章量に関しては大問2の対話文で少し減ってはいるが、その分大問3の長文で増えているため総量に変化はない。同様に、設問形式や傾向にも大きな変化は見られなかった。今年度も創造理数科が出来る前の解きやすい問題のレベルまでは戻らず、昨年度同様の難度であった。整序英作の難度は創造理数科が出来る前後で大差はなく平易である。大問3の対話文が理科的要素を必要とする読解が減り、解きやすくなったのではないだろうか。大問4の物語文は昨年度同様に、体験とそこからの学びに関する内容。スピード勝負であったことに変化はない。立川高校の過去問をかなりさかのぼって演習をすると、立川高校の英語の難度を見誤ってしまうので注意が必要である。

社会

出題形式は例年同様大問6題での出題となった。完答問題は昨年よりも1問減少した。
大問1の問1は、地形図の高低差を選ぶ問題となり、例年と比べ難化した。他の2問は例年同様の難易度である。
大問2の世界地理は近年の難易度の高さがなく、キーワードも拾いやすかったため、易化したと言える。
大問3の日本地理も例年と比べてヒントが見つけやすく、易化したと言える。記述問題では、今まで出題されてこなかったイラストを使用した資料が出題された。
大問4の歴史は例年同様の難易度であった。問3は、近年では出題されてこなかった、並べ替えに加え、略地図からも選ぶ問題が出題された。
大問5の公民は例年よりも難化した。問2は掲載されている資料だけでは解答を見分けにくく、問3や問4は固定資産税が地方税であることや株式会社の概念を知らない生徒も多かっただろう。
大問6の総合問題も例年よりも難化し、知識や柔軟な見方が必要とされていた。

理科

問題構成は例年通りの大問6題構成。例年大問3以降は、必ず地学・生物・化学・物理の順に並び、そこで取り上げられなかった単元から独立した小問が大問1、2に並ぶ。
昨年度の大問1は5問だったのに対し、今年度は6問となった。生物・化学がそれぞれ2問ずつ、地学・物理がそれぞれ1問ずつ出題された。
大問2は例年通り、生徒のレポートに関する問題が出題された。「極地の研究」をテーマにしたレポートに関連させて、等速直線運動(物理分野)、海水の密度と塩分濃度(化学分野)、カエルの発生(生物分野)、白夜(地学分野)という内容からの出題。海氷の塩分濃度に関する問題に新味がある。
大問3は地学分野で気象からの出題。〔問1〕が、毎年1問だけ含まれる記述問題であった。しかし、金属製のコップの表面の温度が少しずつ下がるようにした理由」は、高校入試の定番であり、受検生にとって特に脅威ではない。
大問4の生物分野では消化と吸収からの出題。昨年度は4問だったのに対し、今年度は3問。内容は2020年度と酷似し、過去に出題されたものばかりであった。
大問5の化学分野では、塩化銅の電気分解を軸にした基本的な問題。2018年度出題のものと似ている。なお、今回は計算問題が出題されなかった。
大問6の物理分野では、電流・電圧・電力からの出題。出題形式で特筆すべきは、問2の選択肢の数が6つ、問3の選択肢の数が5つという、「いつもの4択」ではないものがあった点である。
総じて、過去の出題傾向から著しく外れた問題は出題されていない。過去5年分の出題内容を研究することで確実に対応可能である。ただし、近年になって教科書に加わった内容(ダニエル電池など)はこの限りではないので要注意。