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「聞いている」を、伝わる形にする――通知表が返却された今、考えてみたいこと

投稿日: 2026.07.20 1:33 pm

「聞いている」を、伝わる形にする――通知表が返却された今、考えてみたいこと

ena高幡不動の柿澤です。

小学校・中学校ともに、1学期の通知表が返却されました。

通知表を見ると、どうしても数字や評定に目が向きます。

もちろん、結果を振り返ることは大切です。

一方で、評定だけでなく、観点別評価や、普段の授業の受け方について考えてみることにも意味があります。

今回は、点数とは少し違うところにある、授業中の「伝わり方」について考えてみます。

「聞いている」と「聞いているように伝わる」は、同じではありません

本人は、先生の話を聞いている。

頭の中では、きちんと考えている。

それでも、表情や動きが小さいために、周囲からは、

「聞こえているのかな」
「分かっているのかな」
「まだ始めていないのかな」

と見えることがあります。

特に、一対一で話しているときには、表情、うなずき、返事が自然に出るのに、集団授業になると反応が小さくなることがあります。

これは、決して珍しいことではありません。

周囲に人がいると緊張することもあります。どのくらい反応すればよいのか分からないこともあります。静かに頭の中で考えることに集中している場合もあります。

ただ、先生からは、生徒の頭の中を直接見ることはできません。

表情や目線、手の動き、指示を受けた後の行動などから、理解できているか、困っていないかを確かめています。

そのため、本人の中にある「聞こうとする姿勢」や「考えていること」が、相手に十分伝わっていない場合があります。

性格を変える必要はありません

ここで大切なのは、明るく積極的な人を演じることではありません。

大きな声で何度も返事をしたり、無理に目立ったりする必要もありません。

先生によく見せるための行動でもありません。

一対一の場面ではすでにできている良い反応を、集団の中でも、ほんの少し見える形にする。

それだけで十分です。

まずは、二つの小さなスイッチから

毎回、いろいろなことを意識しようとすると、授業を受けるだけで疲れてしまいます。

そこで、まずは二つだけ、試してみてください。

一つ目は、「先生が話し始めたら、顔を上げる」です。

ずっと先生の顔を見続ける必要はありません。

ノートを書いている途中でも、先生が説明を始めたときに、一度だけ顔を上げる。

それだけで、「今、説明を聞いています」ということが伝わりやすくなります。

二つ目は、「指示を受けたら、最初の一歩をすぐ動かす」です。

「教科書の○ページを開いてください」と言われたら、教科書を開く。

「大切なところに線を引きましょう」と言われたら、鉛筆や定規を持つ。

「考えを書いてみましょう」と言われたら、まず問題番号を書く。

最後まで一気にできなくても構いません。

最初の一歩が動くと、次の行動にも入りやすくなります。

余裕がある日は、一回だけ反応を加える

二つのスイッチに少し慣れてきたら、うなずきや短い返事を一回だけ加えてみてもよいでしょう。

すべての説明に反応する必要はありません。

「はい」
「分かりました」
「ここですか」
「もう一度お願いします」

このような短い一言だけでも、理解できていることや、困っていることが相手に伝わります。

気合いではなく、「きっかけ」と行動をセットにする

「もっと積極的になろう」

そう考えるだけでは、何をすればよいのか分かりにくく、長く続けることも難しくなります。

そこで、次のように、きっかけと行動をセットにします。

  • 先生が話し始めたら、顔を上げる
  • 指示が終わったら、教材を開く
  • 分からないと思ったら、「ここですか」と一言聞く

毎回、全部できなくても構いません。

「今日は一つできれば前進」

そのくらいの気持ちで、自分ができそうな行動を一つだけ選んでみてください。

通知表のための「演技」ではありません

通知表は、定期テストの得点だけで決まるものではありません。

提出物、振り返り、間違い直し、授業や家庭での学習への取り組みなど、複数の材料をもとに評価されます。

一方で、授業中に顔を上げたり、返事をしたりするだけで、評価が決まるわけでもありません。

今回紹介した行動は、評定を上げるための小手先の技術ではありません。

自分の中にある理解や疑問、学ぼうとする姿勢を、相手が受け取れる形にするための工夫です。

自分の中にあるものを、伝わる形にする

小学生にとっては、先生の説明を受け取り、指示を聞いて動き、分からないことを質問する力の土台になります。

中学生にとっては、定期テストの得点だけでなく、提出物、振り返り、間違い直し、授業内での取り組みなどを見直すきっかけにもなります。

通知表が返却された今、自分に足りない性格を探す必要はありません。

まずは、先生が話し始めたときに、一度だけ顔を上げてみる。

指示を聞いたら、教材を開くところまで動いてみる。

一対一ではできている自分を、集団の中でも少しだけ出せるようにしていきましょう。

ena高幡不動でも、生徒一人ひとりが無理なく試せる小さな一歩を、一緒に見つけていきます。

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