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2026年度適性検査分析速報-立川国際中等教育学校-

投稿日: 2026.02.3 8:12 pm

 

 

2026年度 立川国際中等教育学校 適性検査分析速報

 

 

適性検査Ⅰ

【出典】

富田武照・佐藤圭一「知られざるサメの世界」(講談社刊)

 

【出題形式】

3000字程度の文章が1題の形式で,読解問題2問、作文問題1問で形式としては例年と大きく変わりませんが、本文の文字数は昨年より短くなりました。昨年同様作文には条件が付されていますが、昨年までの二段落構成から変わって今年は三段落構成となっています。読解問題の総字数は最大115字(昨年105字)とほぼ変わらず、作文は最大字数が460字ですから昨年と変化はありません。
テーマは「レジリエンス」(=困難や危機に対してしなやかに受け止め回復する能力)でした。

 

〔問題1〕本文表現の理由を読み取る問題 50字以上60字以内

「理解不能なコメント」と述べている筆者のサメに対する考え方を問う問題です。解答は空らんをおぎなう形で答える問題で「こと」につながるように記述する形式です。本文には傍線部の直後に「私がコメントするならば」とあり、筆者の見解が述べられています。この内容はその後の段落でも「サメは一時的な環境変化に対しては高いレジリエンスを発揮しすみかやかわりになる餌生物を見つける能力を備えている」ともあります。これらを利用して「サメには環境変化によるレジリエンスがあるため、必ずしも温暖化によりサメが増加するとはいえない」という内容にまとめることができます。設問を読むと「サメについてどのように理解しているからか」を聞いているため、サメの高いレジリエンスについて記述できたかがポイントです。

 

〔問題2〕本文表現の言いかえを読み取る問題 45字以上55字以内

「見えない落とし穴」という表現の内容を言い換える問題です。傍線部の直後に「(サメの)公式な漁獲量は減少しているように見える」とあり、「しかし」とつなげて「統計データに反映されない」漁獲のために実際には減少している種があることを述べています。この問題では設問で指定された字数が比較的短いため、すべてを記述しようとして苦戦したかもしれません。サメの「資源管理」がうまくできているように見えても「統計に反映されない漁獲」によって実は「減少」している可能性があることを述べる必要があります。

 

〔問題3〕作文問題 400字以上460字以内

作文で指定された条件は、①本文にある「レジリエンス」という表現の意味内容と、②これまでの学校生活で発揮した自分の「レジリエンス」がどのようなものであったか。そして、③その「レジリエンスを発揮して、今後の学校生活をどのように過ごしていこうと思うか」という内容です。
上記①~③をそれぞれ順番に段落に書いていく形式ですので、「レジリエンス」の意味内容がつかめれば、受検生には書きやすかったと考えられます。
「レジリエンス」についての説明は第一段落冒頭に「困難や危機に対してしなやかに受け止め回復する能力」と述べていますので、これは見つけやすかったはずです。
第二段落では「自分のもつレジリエンスを明示し」とあるので、「自分には〇〇なレジリエンスがある」と示したうえで困難や危機・失敗などに対して「しなやかに対応し回復することができたか」を示します。学校生活の具体的な場面とあるため、ここには「これまで」の体験を書くことになります。
第三段落では「今後の学校生活」において「第二段落で示した自分のもつレジリエンス」を発揮して、どのように過ごしていこうと思うかについて説明しますが、ここは「今後」とあるので詳細な内容でなくとも問題はないでしょう。
「自分のレジリエンス」ということについて正しく内容をとらえ、自分の力を思い浮かべることができたかがポイントです。思いつくことができたら比較的スムーズに書ききることができます。

 

適性検査Ⅱ

1 募金活動を題材にした問題

募金活動を題材に、〔問題1〕ではお礼用の栞に関する問題が、〔問題2〕では硬貨の重さと金額に関する問題が出題されました。〔問題1〕は、折り紙で栞をつくる過程が図で与えられており、そこから折り目と「ありがとう」の文字を書く位置について考える問題でした。折り紙や切り紙に関する問題を解く際、頭の中で考えるのではなく、平成30年度の小石川中で出題されたような『線対称』を意識していた受検生にとっては平易な問題でした。反面、それができるか否かで差のつく、合否を分けた一問だと言えるでしょう。〔問題2〕は、5種類の硬貨の重さと、募金された硬貨の重さの合計から、5円硬貨が1枚ではない理由と、合計1500円以上になるような硬貨の組み合わせを考える問題でした。このような問題では、「位の数字」に着目することが大切です。非常に平易な問題のため、確実に正解しておきたい一問でした。全体としての難度は昨年とあまり変わらず、きちんと算数の勉強をしてきていれば、比較的解きやすい大問でした。

 

​2 お茶に関連する問題

令和3年度から引き続き、小問2問構成でした。全体としては昨年と難易度が大きくは変わらないものでした。どこまで時間をかけずに正解要素を網羅した答案が作成できたかが焦点になりました。〔問題1〕は、資料1の結果のように茶摘み機の導入割合が異なる理由を、資料2、資料3から読み取って答える問題でした。答える条件にも、「地形と摘み採り方のそれぞれに着目して」と書いてあり、資料の見るべきポイントが明示されている答えやすい問題でした。普段から答案を限られた時間で作成しきる練習が行えていたかどうかがポイントでした。
〔問題2〕は、(1)では、複数年の日本茶の生産量に対する海外への輸出量の割合を計算して答える問題でした。計算自体も3桁÷2桁や2桁÷2桁の内容でした。昨年度の計算同様、平易なものであり、確実に正解をするべき問題でした。(2)は、図3または資料5から読み取れる日本産抹茶の魅力を海外の人にどのように工夫して伝えるか、考えを述べる問題でした。テーマ自体は、知らない人に日本の魅力を伝えるといったポピュラーなものと言えましたが、昨年度に比べると与えられている資料の言葉の統一感が弱く、図3または資料5のどちらを使うか悩んでしまったり、無理に両方使おうしたりすると、答案作成に時間がかかってしまうことも予想できるため、若干難しくなった問題と言えました。難しく考え過ぎず、答案を早めに作成し、他の問題に時間を割けるようにしたかった問題でした。

 

 

3 物体の落下する速さについての実験を題材にした問題

物体の落下する速さについての実験を題材に、〔問題1〕では条件の異なる2つのアルミニウムカップにおもりを加えて速さの違いを確認する問題、〔問題2〕では大きさの異なるカエデの種の落下する速さの違いを調べる問題が出題されました。〔問題1〕は、カップの直径やおもりの重さなど、実験記録の結果が8種類あり、その中から3種類を選んで「上から見たときの面積が同じならば重いものの方が先に着地する」という予想が正しい場合とそうでない場合があることを説明する問題です。どの条件の変化が変化したとき、どのような結果であったかをまとめることができれば正答にたどり着くことができます。普段からこのような対照実験に関する問題を練習していれば、時間をかけずに解ける問題でした。〔問題2〕は、大きさの異なるカエデの種の落下する速さの違いを、落とす高さを変えて実験することで明らかにする問題でした。〔問題1〕と同様に2つの実験結果を総合して答えを求める問題で、簡単な図をかいて考えてみると解きやすい問題でした。大問3全体としては、例年に比べて実験の手順が大幅に減り、実験内容も分かりやすいものだったため、難度は低かったと言えます。

 

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