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2026年度適性検査分析速報-三鷹中等教育学校-

投稿日: 2026.02.3 8:32 pm

 

 

2026年度 三鷹中等教育学校 適性検査分析速報

 

 

適性検査Ⅰ

【出典】

瀧羽麻子「さよなら校長先生」
はらだみずき「されどめぐる季節のなかで」

 

【出題形式】

昨年、一昨年に引き続き物語文2本からの出題でした。読解問題が2問、作文問題が1問とこちらも例年と変わりませんでした。文章量自体も読みやすい量でした。作文問題は例年通り文章2の両方の内容をふまえて書く問題でした。昨年との違いは、意見の字数指定がなくなったことと「発表会に向けてクラスで演劇に取り組んでいるとします」という場面の設定がありました。また、「具体的な場面を使いながら」説明しなさいという条件になっていました。

 

〔問題1〕理由を答える問題 20字以上30字以内

行動をしようとした理由(きっかけ)を答える問題です。具体的には、涼花はどのような気づきがあったから、ミチルにこんぺいとうを渡そうと思ったのかを答える問題です。リード文で本人のきもちがもやもやしていることからもそれが解消されて何かに気づいたということが考えられます。もやもやとした気持ちは、自分の本当の気持ちを「口にすべきではない」「思ってもだめ」というふうにとらえていたことが原因だと読み取れます。そのような心境である涼花に対しての正子さんの「涼花ちゃんがどう感じるかは涼花ちゃんの自由よ」という発言から気づきが得られたと考えられます。

 

〔問題2〕心情記述と、比喩表現の内容について考える問題 20字以上30字以内

「冬の庭といえども咲いている花はある。枯れずに緑のままの葉も残っている。」という内容の、「冬の庭」が真芽どのような気持ちかを映しているのかと「花」「葉」が何をたとえているのかを答える問題です。「冬の庭」と心情が一致するのでそのときの真芽の気持ちを読み取ります。カフェを開きうまくいってはいるが、自分の中の何かが満たされていない「虚しさ」「悲しさ」を感じていることが読み取れるのでこれらをまとめましょう。「花」「葉」は冬でも咲いている、枯れずに残っているという表現をヒントに考えます。ここでは、最後に前向きになりメニューを作成しようと考えていることから「夢」「希望」などの方向性で考えていくとよいでしょう。

 

〔問題3〕作文問題360字以上400字以内

文章1と2の両方の内容をふまえること、具体的な場面を使いながらという条件に沿うことがポイントです。今回両方の文章では、「ある気持ちを抱えていた登場人物」がきっかけをもとに前に進んでいくという内容が共通しています。文章1では、自分の感じ方を認めることが大事であると気付き、文章2では、現状を乗り越えるために、新たな夢や目標を掲げている描写があります。これらをヒントに自分の意見を書くと良いでしょう。問題では、発表会に向けてクラスで演劇に取り組んでいるここまで順調に進んでいるが「このままでいいのだろうか?」思っていたらどのようにして状況を乗り越えるのかを問われています。設定が具体的に指定されていて、「順調にきているなかで」とうのがポイントです。そのまま進めるのではなく文章1のように自分の思ったことをどうするのか、明らかにしながら書いてあげるとよいでしょう。また文章2から、新しい案を目標を出すなどの要素も入れてあげるとまとまりのある作文になります。

 

適性検査Ⅱ

1 衣服を題材とした計算問題

大問1は三鷹中の独自作成問題で、例年通り算数分野からの出題でした。昨年度と同様に小問2題の構成で、〔問題1〕は条件に合うネクタイの長さの範囲を求める問題、〔問題2〕はポロシャツの重さと条件に合う値段を求める問題でした。〔問題1〕は、最大の長さと最小の長さの2パターンに分けて情報を整理することがポイントです。計算や説明の難度は高くないため、記述と記号選択まで確実に書ききりたい一問でした。都立中入試では条件に合う範囲を説明する問題がよく出題されるため、三鷹中以外の過去問演習も精力的に行っていた受検生にとっては解きやすかったと言えます。〔問題2〕では、複数の資料を活用し「回ごとの箱の数の組み合わせ」「箱を除いた重さ」「サイズごとのポロシャツ1枚の重さ」「選んだシャツの値段」をそれぞれ求める必要がありました。一つひとつの作業は難しくないものの、指針を正確に立ててから多くの計算を行うため、解答に時間を要します。高い思考力と作業速度が求められており、近年の三鷹中の問題の中でも完答の難度は高かったことから、受検生の間で大きな差はつきにくい一問だったといえます。

 

​2 お茶に関連する問題

令和3年度から引き続き、小問2問構成でした。全体としては昨年と難易度が大きくは変わらないものでした。どこまで時間をかけずに正解要素を網羅した答案が作成できたかが焦点になりました。〔問題1〕は、資料1の結果のように茶摘み機の導入割合が異なる理由を、資料2、資料3から読み取って答える問題でした。答える条件にも、「地形と摘み採り方のそれぞれに着目して」と書いてあり、資料の見るべきポイントが明示されている答えやすい問題でした。普段から答案を限られた時間で作成しきる練習が行えていたかどうかがポイントでした。
〔問題2〕は、(1)では、複数年の日本茶の生産量に対する海外への輸出量の割合を計算して答える問題でした。計算自体も3桁÷2桁や2桁÷2桁の内容でした。昨年度の計算同様、平易なものであり、確実に正解をするべき問題でした。(2)は、図3または資料5から読み取れる日本産抹茶の魅力を海外の人にどのように工夫して伝えるか、考えを述べる問題でした。テーマ自体は、知らない人に日本の魅力を伝えるといったポピュラーなものと言えましたが、昨年度に比べると与えられている資料の言葉の統一感が弱く、図3または資料5のどちらを使うか悩んでしまったり、無理に両方使おうしたりすると、答案作成に時間がかかってしまうことも予想できるため、若干難しくなった問題と言えました。難しく考え過ぎず、答案を早めに作成し、他の問題に時間を割けるようにしたかった問題でした。

 

 

3 物体の落下する速さについての実験を題材にした問題

物体の落下する速さについての実験を題材に、〔問題1〕では条件の異なる2つのアルミニウムカップにおもりを加えて速さの違いを確認する問題、〔問題2〕では大きさの異なるカエデの種の落下する速さの違いを調べる問題が出題されました。〔問題1〕は、カップの直径やおもりの重さなど、実験記録の結果が8種類あり、その中から3種類を選んで「上から見たときの面積が同じならば重いものの方が先に着地する」という予想が正しい場合とそうでない場合があることを説明する問題です。どの条件の変化が変化したとき、どのような結果であったかをまとめることができれば正答にたどり着くことができます。普段からこのような対照実験に関する問題を練習していれば、時間をかけずに解ける問題でした。〔問題2〕は、大きさの異なるカエデの種の落下する速さの違いを、落とす高さを変えて実験することで明らかにする問題でした。〔問題1〕と同様に2つの実験結果を総合して答えを求める問題で、簡単な図をかいて考えてみると解きやすい問題でした。大問3全体としては、例年に比べて実験の手順が大幅に減り、実験内容も分かりやすいものだったため、難度は低かったと言えます。

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