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小中学部
9.7 日刊ena塩浜 -生きること学ぶこと-
投稿日: 2026.09.7 7:00 pm
こんにちは、ena塩浜の青木です。北関東民です。
ちょこちょこ書いていることですが、
塾教師にはお盆休みや正月休みはありません。
それは、受験生にもそれらがないから、なわけですが、
法の定める休日数などもありますので、
もちろん休むときにはこちらも休ませてもらっています。
上記のタイミングを外して、となりますから、
結果的に塾教師はGWや夏の終わりのタイミングが最大の長期休みとなるわけですが、
私はその長期休みのたびに、必ずどこかに旅行に行くようにしています。
そんな中で、日常の仕事であったり、日々の生活の中ではあれこれに心を留めて考えたりするのが好きで、
そんなものの例の一つとして、「現金」という言葉についての記事を少し前に書かせてもらいました。
今年の夏は例年よりも夏明けの休みが少し短くて、
だから少しコンパクトな旅行しかできないので、
ちょっと近場の、髙崎に行ってきました。
私は出身が茨城で、両親はどちらも栃木出身なので、
群馬県は関東という意味で単純に東京から近場とも言えますが、
心理的にもめちゃめちゃ近いものを私にとっては感じる場所です。
行き先を決めるときには、授業の中に還元できるようなものも考慮するのですが、
今回見てきた場所は富岡製糸場、古墳二箇所、歴史博物館、城跡、というラインナップで、
むしろ勉強に関係あるようなところしか回っていない、という感じでした。
そうは言ってもそのうち小中の社会の勉強で覚えなければならないものは富岡製糸場だけなので、
今回はそちらについて書きたいと思います。
富国強兵のための殖産興業の一環として、
官営模範工場として作られた富岡製糸場、
というところが中高入試の勉強としてインプットしなければならないところですが、
官営模範工場は民間に払い下げをするところまで込みでの「模範」ですから、
富岡製糸場としては、官営期と、払い下げ後の民営期、その民営期も数回オーナーが替わっていて、
その歴々の運営期まで全て追える形で展示がなされていました。
教科書によく掲載されている広ーい大広間に大きな機会が並んでいるスペースもあるのですが、
そこには想像よりも全然新しい、昭和時代の、行程の相当な割合が自動化された機械が並んでいて、
それはそれでほえーと思わされつつ、あの教科書にあるような、明治初期、黎明期の紡績機が並ぶところを見たいような気もしつつ。
それはそれとして。
官営模範工場としての富岡製糸場のスタートは1872年。
私自身が歴史の授業で教えるときには、いやなにおいの鉄道開通・富岡製糸場、学制、とセットで覚えさせます。
年号を答えさせる問題は出ませんが、近代の出来事の並べ替えは、中高どちらでもよく出る問題です。
で、セットで覚えさせてはいるものの、その中身、富岡製糸場と学制の関係については、全く意識したことすらありませんでした。
が、今回実際に現地で見学することで、そこを学んでくることができました。
富岡製糸場では従業員(特にメインの紡績部分)の多くが女工の方の従事で、
それも、全国からのティーンエイジャーに当たる女性を多く雇っていたそうです。
富岡製糸場では、最初の建築の段階からいわゆるお雇い外国人による指導の下でそのスタートを切っていきますが、
創業当初は、大半の日本人は外国人と触れ合うことなどほぼほぼ無い状態ですから、
そういう面での不安なども相まって、なかなか応募が来ない、という時期もあったそうです。
当時の責任者の日本人の方が、自身の娘さんをそこで働かせ始め、
そういうところから少しずつ変な誤解なども消えていき、時期に全校から就労希望者が集まってくるようになったそうです。
そうして集まって来た若い女工の方々は、学制による義務教育の対象となる年齢の方々も多々いて、
そういう方対象には、「富岡製糸場」の中の一つの建物(今でいう私立の大きな学校とか、大学のようなイメージで、大きな敷地内に、目的別に複数の大きな建物がある)で、勉学を教える時間があったそうです。(女工のほとんどの方は住み込みで、大きな寮がある)
民営化されてからもオーナーによっては普通の高校と結びつけたような運営となっていて、
「〇〇高校に通いながら製糸場で働こう」といったニュアンスのビラ(割と新し目で、写真付き)の展示もありました。
ただの知識事項として覚えなければならない一つの単語ではなくて、
それが現実の世界に存在して、生きる上での土台して在ったということ、
それを作り上げた偉人達だけでなく、ごく普通の多くの人々にとっての居場所としてあった、ということ。
現実の世界と地続きの世界に引き戻してくれる力が、「実物を見る」「現地に行く」にはあります。
こういうのが楽しいので、旅行に行くのはやめられません。
そんな、自分が楽しむこと100%のためのものが、授業の中で散りばめるスパイスにもなってくれるなんて、
ありがたい仕事をさせてもらっているな、と思います。
ena塩浜 青木
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