適性検査分析

東京都立
大泉高等学校附属中学校

基本情報

大泉高等学校附属中学校 外観

学校紹介

都立大泉高校を設置母体に都立中高一貫6年制学校として平成22年開校(設置形態は併設型)。前身の東京府立第二十中学校は昭和16年創立。昭和23年大泉高校の現校名になる。

住 所

東京都練馬区東大泉5-3-1

電話番号

03-3924-0318

アクセスマップ

過去の入試データ

募集人員

年度 2020 2021 2022 2023 2024
60 60 80 80 80
60 60 80 80 80
120 120 160 160 160

応募者数

年度 2020 2021 2022 2023 2024
306 336 345 323 292
405 377 391 411 375
711 713 736 734 667

受検者数

年度 2020 2021 2022 2023 2024
295 325 323 312 282
387 359 362 388 364
682 684 685 700 646

合格者数

年度 2020 2021 2022 2023 2024
60 60 80 80 80
60 60 80 80 80
120 120 160 160 160

実質倍率

年度 2020 2021 2022 2023 2024
4.92 5.42 4.04 3.90 3.53
6.45 5.98 4.53 4.85 4.55
5.68 5.70 4.28 4.38 4.04

適性検査分析

適性検査Ⅰ

【出典】
文章1 東直子「生きていくための呪文」による
文章2 藤田真一「俳句のきた道 芭蕉・蕪村・一茶」(一部改変)による

【出題形式】
例年と同様に読解2問、作文1問という形式でした。読解は文章内から例を探して記述する問題と、該当する連続する2文をそのまま抜き出すという問題でした。作文は今後の学校生活を意識して書いていくものであり、字数も例年通り400字以上440字以内となっていたので、大きな傾向の変化はありませんでした。

〔問題1〕問われている内容に一致する具体例をそれぞれの文章から探し記述する問題
短歌・俳句をくり返し唱えたり、思いうかべたりすることには、どのような効果があると述べられているのか、文章1と文章2で挙げられている具体例を一つずつ探す問題です。具体例をそれぞれの文章から探す必要があるため、短歌・俳句を「繰り返し唱える」「思いうかべる」ことで得られる「効果」を探せば良いだけの問題ですが、文章自体が小6生にとって読みにくいのでそう簡単には見つけられなかったかもしれません。

〔問題2〕文章2の傍線部に関連する文を、文章1から抜き出し記述する問題
文章1の筆者は短歌を読んで、どのような情景を想像しているか、連続する二文を探して答える問題です。文章1の筆者が短歌を読み、情景を想像している部分を探すだけなので平易な問題であったといえるでしょう。短歌を読んで情景を想像していると読み取れる箇所は複数ありますが、「連続する二文」という条件をクリアできる箇所は絞られています。これは確実に正解しておきたい問題でした。

〔問題3〕二つの文章のいずれかの考えに触れ、自分の考えを書く問題
これからの学校生活で仲間と過ごしていくうえで、言葉をどのように使っていきたいかを答える問題です。文章1・文章2の筆者の、短歌・俳句に対する考え方の「いずれか」に「ふれる」という指示がありましたので、自分にとって「わかりやすく」そして「書きやすい」部分を探すところから始めなければなりませんでした。文章1の内容に寄せて書いた受検生が多かったはずです。それ以外は明確な指示はなく、字数指定も例年通りでした。あとは、「これからの学校生活で仲間と過ごしていく上で」言葉をどう使っていきたいか、筆者の考え方と関連付けてまとめる必要がありました。

適性検査Ⅱ

【大問1】デジタル数字を題材にした問題
大問1は前年度同様小問2題のシンプルな構成でした。どちらの問題もデジタル数字を題材としたパズル要素の強いものでした。全体的にここ数年の中では取り組みやすい難易度になっていました。
〔問題1〕マグネットシートから棒状のマグネットを切り取り必要な個数をつくる問題です。花子さんと太郎さんで「かく」作業と「切る」作業を分担して行い、できるだけ早くすべての作業を終わらせます。それぞれ作業にかかる時間が違うので、どう組み合わせるべきなのか当たりをつけて解き進める必要があります。
〔問題2〕ルールに従って、指定された3けたのデジタル数字を最短時間で作る方法を考える問題です。「マグネットをつける操作」「マグネットを取る操作」「数字の書かれたボードを180度回す操作」「2枚のボードを入れかえる操作」を組み合わせて考えます。回転と入れかえをいかに効率よく使えるかがカギとなりました。

【大問2】公共交通機関の利用について考える問題
令和3年度から引き続き小問2題の構成で、計算問題は出題されていません。大問全体の話題は、令和3年度から令和5年度までは3年連続で日本の産業を題材にした内容だったのに対し、今年度は令和2年度と同様に公共交通機関を題材にした内容となっていました。
〔問題1〕は、公共交通機関の利用割合が偏っている理由を、所要時間と料金の観点から考察する問題です。解答に用いる資料を受検生に選択させる形式は、5年連続の出題となりました。出題者側が想定している解答の分かりやすい、平易な問題でした。
〔問題2〕は、「ふれあいタクシー」を導入することになった理由と、その効果について考えられることを、複数資料を組み合わせながら説明する問題です。ひとつの問題で解答すべき内容が複数ある形式は、4年連続の出題となりました。参考にしなければならない資料は多いものの、こちらも解答の方向性が明快で、平易でした。
会話文や資料が過年度の適性検査問題と比較しても標準的な内容であるため、2問とも難易度は高くありません。解答の根拠になる部分を会話文や資料から適切に読み取ったうえで、問われていることに対しての答えをわかりやすく表現する力をみられる問題でした。

【大問3】「まさつ」について調べる実験を題材にした問題
ここ3年連続していた、小問が2問あり、それぞれに設問が2つある実質4問の問題構成から一変、小問が2問、設問も1つずつの実質2問構成となり、問題量が大幅に減りました。2問とも記述の要素を含みますが、分量がそれほど多くもないため、単純に負担が減ったと考えられます。実験結果の考察が中心で、計算が必要な問題はありませんでした。
〔問題1〕は、ペットボトルのキャップにつけられたみぞのまさつによる効果を、モデル化した実験で確かめる問題です。実験の内容そのものは結果も素直で分かりやすいものではありますが、問題で問われている内容を過不足なく盛り込んで完全な解答を書く観点を持たずに、ぱっと解答をしてしまうと、要素が不足して減点となりうる、問題文の読解力で点数の分かれる問題でした。
〔問題2〕は、斜面をすべり下りる物体の摩擦力が、接地面の素材にどのような影響を受けるかを、実験から明らかにする問題です。複数の条件が設定されているので、対照実験の考えを使うことが必要になりました。実験の内容そのものは比較的分かりやすいものであったため、対照実験の仕組みの理解とそれを言語化できるかどうかが得点の肝でした。

適性検査Ⅲ

【大問1】光電池を題材にした問題
例年通り理科を題材にしながらも、計算問題が多く、算数的思考力を問われる内容となっていました。
問題1は単位時間あたりのプロペラの羽の回転数を求める問題です。1秒間、1分間、1時間から選んだ時間について計算します。単位量あたりを求める大泉中の最近の傾向の通りの問題でした。計算が容易で、思考時間が少なく済むものを選びたい一問です。
問題2は光電池の一部を紙で隠したときのプロペラの回転の様子について考察する問題です。プロペラが回転するかしないかを選び、選んだ理由を実験2、3をもとに説明する形式でした。実験結果の考察力を見る問題です。実験2だけでも正解を予想できる問題ですが、実験3が裏付けとなっており、翻ってヒントとして機能しているため、ここも正解したい一問です。
問題3は光電池をつないだドローンのプロペラの風を紙にあてたときの電流の大きさと、浮いた紙の枚数の関係について考える問題です。グラフには明白に規則が表れているため、これを参照して計算を行います。算数が苦手な受検生は、規則はなんとなくわかるものの、実際にどう計算すれば良いのかわからなかったかもしれません。合否を分けた問題の一つでしょう。

【大問2】トイレットペーパーを題材に、巻き数と体積について考える問題
問題1は残りわずかとなったトイレットペーパーの厚さから残りの巻き数を計算する問題です。答えるのがあくまで巻き数である、という箇所を見落とさなければ間違えることのない、平易な一問です。
問題2はうすい紙を、厚さのある直方体に見立て、その体積から残りの長さを求める問題です。円周率を使って正確に計算する必要があります。これも必答問題でした
。問題3は36個のトイレットペーパーを段ボール箱につめるときの、表面積が最も小さくなる場合のつめ方を考える問題でした。なるべく立方体に近づけるという考え方ができたかどうかがカギとなります。他の問題より難度が高い、正解できると合格に近づく一問でした。

適性検査Ⅰ

【出典】
文章1 遠藤敏明「〈自然と生きる木〉木でつくろう 手でつくろう」による
文章2 田口幹人「なぜ若い時に本を読むことが必要なのだろう」による

【出題形式】
例年と同様、読解問題が2問、作文問題が1問出題されました。
読解問題では2019年以降続いて出題していた文章横断型の問題(傍線が引いてある文章とは異なる文章から解答を書いたり探したりする問題)は出題されませんでした。
作文問題は前年度と同様、各段落に書くべき内容は指定されず、自分で適切に段落分けをする問題でした。二つの文章から読み取れる共通していると思う考え方を適切にまとめ、「学び」と関連させることができたかどうかが勝負の分かれ目となりそうです。

〔問題1〕傍線部の理由を文章から抜き出して答える問題
なぜ、「ナイフのけずりあとがあるような、荒けずりな木材のもつ表情」が「古くさく感じない」と言えるのか、解答欄に当てはまるように文章1から抜き出して答える問題です。 隙間や傷のある家具などは、どのようなことを思わせるために、新しい命を感じさせるのかを文章1から探します。セオリー通りに考えていけば答えにたどり着ける一問で、確実に正解しておきたい問題でした。

〔問題2〕文章内容を読み取り説明する問題
「行間を読む」ことについて、本を読むことにおいては何をどうすることか、「真実」「事実」という語を用いて説明する問題です。「難しい表現をすると」とあるため、直前の段落にある「書かれていることを読み、そこに書かれていないことを考える作業」を軸に考えて答えをまとめます。「真実」と「事実」が書かれていること、行間に対応することは明示されているため、これがヒントとしても機能する一問でした。端的にまとまっている一文があるわけではなく、複数箇所の情報をまとめる必要があるため、点数の分かれる問題でした。

〔問題3〕二つの文章から読み取れる共通していると思う考え方をふまえて作文を書く問題
2つの文章から読み取った「共通していると思う考え方」をまとめ、それをはっきり示したうえで、これからの学校生活でどのように学んでいくつもりか、関連させて作文を書くことが求められています。共通点の読み取りについて、これまでの年度の問題と比べて、二つの文章ともに抽象度が高く、共通点が明示されているわけではなかったために、難度が高かったと言えます。過去を未来に生かす、といった内容だと、「学び」の姿勢とも関連性が高いので書きやすくなったはずです。

適性検査Ⅱ

【大問1】プログラミングを題材とした問題
大問1は前年度同様小問2題の構成でした。前年度は小問1つずつがさらに2つの問題で構成されていましたが、今回はシンプルな2題構成です。
新学習指導要領の注目点の一つでもある、プログラミング的思考を題材にした問題となっています。上手に当たりをつけながら考えていかないと、大幅に時間がかかってしまいます。前年度ほどではありませんが、依然として高難易度の傾向が続いています。6年連続で出題されていた、立体図形に関する問題の出題は、今年度はありませんでした。
〔問題1〕は、ブロックを運んで倉庫におくロボットについて、指定された時間でブロックを全て倉庫におけるような、ロボットの移動する道順を考える問題でした。与えられた条件を満たすような道順を考える問題は、過去の都立中の適性検査でもよく出題されていましたが、設定の自由度が高く、当たりをつけながら1つ1つ試していく力が必要でした。また、ただ答えを求めるだけでなく、それを説明する記述力も求められ、限られた時間の中で解き切るのはやや困難な問題でした。
〔問題2〕は、4つの電球につながった5つのスイッチのうち、いくつかのスイッチを押したときの電球の付き方の様子から、どのスイッチがどの電球につながっているかを考える、論理パズルのような問題でした。会話文で丁寧に説明されている考え方の流れを、他の場合にも適用しながら考えていく力が必要な、いかにも適性検査らしいオーソドックスな問題でした。記述も必要ないため、比較的解答しやすく、ぜひ取り組みたい1問だったと言えます。

【大問2】日本の産業構造の変化をテーマにした問題
前年度、前々年度と同様に小問2題の構成で、計算問題は出題されていません。大問全体の話題も引き続き日本の産業について考える内容でしたが、前年度、前々年度は第1次産業を中心とした内容だったのに対し、今年度は日本の産業構造全体に関連する内容となっていました。
〔問題1〕は、3つの年代における産業別の就業者数と就業者数の最も多い年齢層の変化を読み取る問題です。
〔問題2〕は、6次産業化の利点を、農家の人たちの立場と農家以外の人たちの立場からそれぞれ考えて説明する問題です。どちらもひとつの問題で答えるべき内容が複数あり、また、資料のどの部分を使用して答えるかを受検生に選択させる形式となっています。会話文や資料自体は過年度の適性検査問題と比較しても特に複雑といえる内容ではないため、読み取りの難易度は高くありません。条件を守りながら問いに対して正確に答える力をみられる問題でした。

【大問3】ものが水滴をはじく様子および水分を吸収する様子を調べる実験を題材にした問題
前年度に引き続き小問は2問でした。各小問に2つの設問があり、実質4問の出題です。実験結果を読み取り、ふさわしい記号を選ぶ問題が1題、実験結果を読み取った分析結果を記述する問題が3題という内訳でした。
実験を読み解くうえで必要な数値については会話文中に与えられていたので、計算はあまり必要ありませんでした。前半は植物の葉が水滴をはじく様子を調べる実験が題材となりました。葉の形、葉の面積、水滴の写真、水の量の変化といった実験結果を比べ、水滴が転がりやすい葉と転がりにくい葉のちがいをどのように判断するか記述で答えることが最終的な目的です。転じて後半は衣服が水分を吸収する様子を調べる実験が題材となりました。ポリエステルの布の方が木綿の布に比べて水をより多く吸収する理由を実験結果から考察する問題、シャツから蒸発する水の量を求める方法を説明する問題という構成でした。いずれも実験内容の把握と記述答案の作成に時間がかかったと思われます。

適性検査Ⅲ

大泉高附属中の独自作成問題です。例年通り、大問2題の構成で、大問1が理科分野、大問2が算数分野からの出題でした。

【大問1】ミドリムシの観察を題材とした問題
〔問題1〕は、池の水の緑色の正体を調べる実験内容を考える問題でした。会話文には「生き物なのかな。」とあったため、それをもとに適切な実験内容を考察します。
〔問題2〕は、ミドリムシの個体数の計算でした。割合と単位量あたりをもとに考える大泉高附属中での頻出問題でした。
〔問題3〕も〔問題2〕と同様に、単位量あたりの考え方をもとに実験内容を考察するものでした。全体を通して、理科を題材としつつも算数的思考力を問われる問題でした。大問1は全体的に平易であり、正解しておきたい3問です。

【大問2】キャンプを題材とした平面図形的考察、立体図形的考察の力をみる問題
〔問題1〕では円を束ねたときの周りの長さについて考える問題でした。算数系の出題としては頻出の問題です。円の中心から接点、円の中心同士を結ぶ補助線が引けたかが正否のカギになります。
〔問題2〕では表にかかれている結び方と特徴を参考に3本のロープを結ぶ問題でした。「本結びで結ぶより1.4倍の長さが必要」の部分を、どういう意味かをしっかりと理解する必要がありました。
問題3〕は図形の折り返しの問題でした。完成した図形から、1つ1つ前の状態に戻していくという作業力が問われました。これも適性検査では頻出の一問で、これまでの練習量で正答率が左右される問題でした。

適性検査Ⅰ

例年と同様、読解問題が2問、作文問題が1問出題されました。作文問題は近年の傾向と変わり、段落ごとの条件指定がなくなりました。読解問題の難度は高くなりましたが、作文問題は取り組みやすいものでした。

【出典】
文章1:盛口満「自然を楽しむ―見る・描く・伝える」による
文章2:松原始「科学者の目、科学の芽」による

〔問題1〕<文章横断型の記述問題>
文章2の「心躍る景色」が、文章1ではどのように表現されているのかを書いて答える問題です。近年の傾向と同様に、傍線が引いてある文章とは異なる文章から解答を書いたり探したりする、いわゆる文章横断型の問題でした。「書き抜く」ような指示はありませんが、「どのように表現されて」いるかが問われているので文章1で表現されていることばをそのまま書き抜いて答えれば良いでしょう。複数の解答が考えられます。
〔問題2〕<二つの具体的な文章の共通点をとらえ記述する問題>
文章1・文章2の筆者の、生き物研究に対する姿勢の共通点をまとめる問題です。具体的な内容である文章1・文章2の内容全体をふまえて考え、わかりやすくまとめる必要があります。同一の抽象表現が用いられているわけでもなく、それぞれの文章内容を理解し、抽象化して答えをまとめる必要があるため、難度が高い問題と言えるでしょう。共通点は、疑問を持ち続けることや問い続ける姿勢です。疑問を捨てたり安易に納得したりせず、検証を続けていく。そして新たな問いを立てていく。こういった姿勢が二つの文章の筆者に共通しています。
〔問題3〕<本文の内容をふまえて作文を書く問題>
文章1か文章2のいずれかの筆者の研究や学問への向き合い方をふまえたうえで、これからの六年間をどのように過ごしたいか、400字以上440字以内で書く問題です。2018年以降、段落ごとに書くべき内容が指定された形式でしたが、今年度の問題はその指定がなくなり、「内容のまとまりやつながりを考えて段落に分ける」ように指示がありました。本文の内容をふまえたうえで、自らの意見を筋道立てて書けば良いだけですが、近年の形式と異なり、自分で構成を考えて書く必要があったため、ここまでの作文の練習量が出来不出来を左右した問題だったと言えるでしょう。

適性検査Ⅱ

【大問1】
大問1は昨年同様小問2題の構成で、さまざまな図形について考える問題です。1題を解くのにかかる時間が長く、難易度は昨年と変わらず高い問題でした。
問題1は、指定された素材からカードを作るとき、なるべく素材を無駄にせずに作成する場合どれだけのカードを作れるか、その際の余った素材がどれだけになるか、などを考える問題でした。与えられた素材から、指定されたものをどれだけ作り上げるか、という発想の問題は、過去の都立中の適性検査でも出題されたことがありますが、解法の方向性を自分で考える必要があり、会話文を正確に読み取る力や基礎的な計算力も求められました。また、ただ答えを求めるだけでなく、それを説明する記述力も求められ、限られた時間の中で解き切るのは困難な問題でした。
問題2は、正三角形を6枚組み合わせた形を転がす問題でした。問題用紙の中にある図を用いて実際に書き出す作業を行いながら答えを考える必要があります。条件に合う複数のパターンのうち、(1)は1パターンだけ試せば良いので正解しておきたい問題、複数のパターンを検証する必要があった(2)は、時間内に解き切るのは難度の高い問題と言えます。

【大問2】
大問2も昨年同様、小問2題の構成で、計算問題は出題されていません。また、きっかけとなる話題も昨年の林業に引き続き第1次産業を取り上げています。
問題1は、魚の保存方法と気候を関連づける問題で、問題2は、3つの穀物の栽培に適した気候を考えさせる問題でした。また、問題2では3つの穀物から2つを選んで解答させるという昨年同様の3つの資料から、2つを選んで答えをつくる形式が踏襲されました。問題1・問題2とも、降水量と気温に注目する問題でしたので、思考の方向性を変える必要がなく、出題形式や問われている内容もオーソドックスであり、受検生には取り組みやすい問題でありました。

【大問3】
大問3は石けんと洗剤の汚れの落ち方を調べる実験を題材にした問題です。基本的な知識をもとにして、汚れの程度を観察結果や汚れの粒の数や重さ、加えた洗剤の量をもとにして思考判断し、理解したことがらを適切に表現する力が問われる問題です。実験結果を比べて特徴をつかんだり、数量の変化をとらえて説明したりする内容です。水溶液の濃さの考え方を活用する問題も含まれました。昨年に引き続き、小問2問でしたが各小問は2つの設問からなり、実質4問の構成でした。4問中3問が記述式の解答形式となっており、1題は計算により油汚れを落とすのに必要な洗剤量を求めるものでした。全体的に問題の文章量が多く記述量も多いので、問題内容の把握と答案の作成に時間がかかったと思われます。

適性検査Ⅲ

【大問1】
磁気情報の表し方を題材として規則にしたがった計算処理をする問題です。
〔問題1〕<2進数の処理をする問題>
2進数で表すことができる最大の数について考える問題でした。会話文中から規則性を読み取り、計算処理することで答えを求めることができました。正解したい1問と言えるでしょう。
〔問題2〕<規則にしたがって計算する問題>
問題文に書かれている規則にしたがって計算処理をする問題でした。必要な情報はすべて会話文中にありましたので、丁寧に1つ1つ解き進めていくことで正答にたどりつけました。落としてはいけない1問と言えます。
〔問題3〕<2次元コードの特徴について答える問題>
例年出題されている字数制限のある記述問題でした。この問題では、会話文中にあまりヒントとなる部分がなく、受検生自身の発想力が求められました。縦と横の2つの軸があることで、表せる情報量が増えることに気付けたかどうかが正答にたどりつけたかを左右しました。

【大問2】
太陽光パネルを題材にした図形と割合処理の問題です。
〔問題1〕<正方形を長方形に分割する問題>
5つのルールを満たすように、正方形を長方形に分割していく問題でした。対角線のラインの入っていない長方形をいくつ使うのかが示されていなかったため、何通りか実際に試していかなければなりませんでした。手早く正答にたどりつけたか、時間をかけてしまったかで、全体の時間配分に関わる問題でした。
〔問題2〕<太陽光パネルの発電量を計算で求める問題>
大泉高附属中で例年出題されている、割合と比の処理に関する問題です。空所補充というかたちで記述の解答も求められましたが、会話文中でどのような計算処理がされているのかを考えていくことで正答にたどりつくことができました。
〔問題3〕<立体の展開図を書く問題>
切断された立方体の展開図に関する問題でした。それぞれの面がどのようにくっついているかを考えることで解くことができます。空間把握能力を問われる問題ではありましたが、平易な問題で正解したい1問でした。

適性検査Ⅰ

【出典】
文章1:河合隼雄「『出会い』の不思議」による
文章2:村田沙耶香「となりの脳世界」による

【出題形式】
例年の出題から大きな変更はありません。文章1と文章2を読み、それについての読解問題が2題、作文問題が1題という構成です。作文の文字数も400字以上440字以内という例年通りの指定でした。
問題1は、いわゆる「文章横断型」の問題です。傍線が引かれている文章2において「個性」がどのような意味合いで用いられているかをまずは整理し、そのうえで文章1から適切な箇所を探すという基本動作ができていれば、決して難しい問題ではなかったはずです。正答としては「自分らしい音」「生徒によって違う音」など複数考えられます。読解問題で正答が複数考えられるという出題の方針も例年通りと言えるでしょう。
問題2も文章横断型の問いです。ただし「文章1の表現も用いること」という指示に注意しましょう。「も」ですから、文章1と文章2どちらの表現も使いつつ、解答を作成する必要があるということです。思考方法は問題1と同じで、まずは傍線が引かれている文章2から情報を整理し、解答の大枠を作成します。すると「もっと鳴らそうと欲張ったから」「もっと鳴らそうと力が入ったから」というような内容になるとわかります。それと同じ内容を文章1から読み取ります。最終段落に「『好む』は積極的だが、下手をすると気負いすぎになる。」とあります。もっと鳴らそうと力を入れすぎたことは、文章1における「気負いすぎ」に当てはまるとわかるでしょう。
読解問題は2題とも基本的なレベルの出題でしたので、どちらも正解したいところです。
問題3は文章内容をふまえて作文を書く問題です。
ここ2年の作文問題では、「ひかるさん」という人物と友だちのやりとりを読んだ上で作文を書くという出題でしたが、2021年度はそうしたやりとりはなく、2018年度までと同様の形式での出題となりました。各段落に書くべき内容が細かく指示されていますので、それに従って作文を構成します。
まず、第一段落です。文章2の「お稽古」の場面では、文章1における「知る」「好む」「楽しむ」のどの段階まで表されているかを示す必要があります。問題2がヒントとなります。問題2から、「お稽古」の場面では、もっと鳴らそうと気負いすぎたために「変な音」が出たと考えられます。文章1からは「好む」段階では「気負いすぎ」になるということが読み取れますから、この段階まで表されていると考えるのが自然でしょう。自分の意見は第一段落に書き、上述の「根拠」は第二段落に書きます。
難しかったのは、第三段落ではないでしょうか。第一段落で示したものとは違う段階だと考える人にも、わかってもらえるように説明する必要があります。なおかつ、自分とは意見が違う人たちがどのように考えたのかも想像しなければなりません。難易度も高いうえ、文字数もこの段落に最も多く割く必要があるでしょう。たとえば「知る」の段階でとどまっていると考える人は、どのように考えてそう判断するのでしょうか。「知る」の段階は「主体的」「積極的」ではない受け身の段階のことです。文章2の「お稽古」の場面では、「とにかく素直に、素直に」「身体の全部を先生の言葉に任せるような感覚で」などとあるので、そうしたところから受け身な姿勢であると読み取ることもできます。「たしかに〇〇という部分から、『知る』の段階だと読み取ることもできるかもしれない。しかし△△」というような形で書くと書きやすかったのではないでしょうか。あるいは、「楽しむ」の段階だと考えている人は、どのように考えたのでしょうか。「楽しむ」段階とは、「客体の中に入ってあるいはそれを一体化して安住する」「安らぎ」がある段階だと書かれています。文章2では、たしかに気負いすぎてしまったところはありますが、その手前で一度「とても素直な音」を出すことに成功しています。そのときの音の感覚が、お稽古の後にも「今も身体に残っている」と述べられていますから、「客体」と「一体化」したと読み取ることもできるでしょう。そうした部分を根拠にとれば、「楽しむ」という段階まで表れていると考える人もいるかもしれません。
さて、ここまで読み解いてみると、どの段階を選ぶにしても、ある程度根拠を持って書くことができるかと思います。したがって、第一段落では三つのうちどの段階を選んでもよく、それについて予想される反論を第三段落で述べ、さらにそれについての反論を展開できていれば点数がもらえる作文問題だったのではないでしょうか。
適性検査Ⅱも含め「客観的に採点が可能で、かつ答えが一通りにはしぼられない」という出題の傾向が2021年度も色濃く残ったと言えるのではないでしょうか。

適性検査Ⅱ

【大問1】
大問1は、倍数・約数の決まりを使い、整数の成り立ちについて考えさせる問題でした。
問題1は、規則的に並んでいる整数の和を工夫して求める問題でした。九九の表の中から、ある決まった和になる範囲を見つける問題です。6つの数をそれぞれA~Fの記号に変え、その記号を使って解法を説明しなければなりません。ただ答えを求めるだけでなく、その求める過程を分かりやすく説明することが大切です。適性検査の問題を解きなれている生徒にとっては、それほど難しい作業ではないと言えるでしょう。
問題2は、かけ算の式に必要な数を、サイコロの面に当てはめる問題でした。九九の表の中にある数を、かけ算の式で表し、さらにそれらをサイコロの面に書く問題です。1~7までの数を式に必要なだけ取り出せるように、6つのサイコロに分けて書かなければなりません。また、その数を書くときの向きも正しくする必要があります。立方体についてたくさん練習してきたかが問われたと言えるでしょう。

【大問2】
大問2は、木材(林業)をテーマにした問題でした。林業に関するさまざまな資料から、林業が抱えている問題点と解決策について、自分なりの考察を加えていく問題でした。会話や資料から読み取ったことに基づき、自らの考えをわかりやすく伝える能力が試されました。2021年度は、例年と異なり小問が3題から2題になっていました。そのため、大問2にかける時間も例年より短くなったと思われます。
問題1は、資料を読み取り、記述する力をみる問題です。与えられた資料(図2)から、今後持続的に木材を利用する上での課題を読み取り記述する問題でした。ただし、「会話文や図1の人工林の林齢と成長に着目し」との条件がついていましたので、読み取る方向性は1つにしぼられます。
問題2は、複数の資料の関連性を考え記述する力をみる問題でした。与えられた3つの資料から2つを選び、それぞれの資料がどのような立場の(人々)の取り組みで、その2つの取り組みが「間ばつ材利用の促進」にどのように関連しているかを説明する問題でした。2つの資料の選び方によって、解答の作成のしやすさが分かれる問題でした。

【大問3】
大問3は、磁石の性質を題材にした問題です。実験を通じて、さまざまな条件下での結果を考察する問題でした。問題1は、磁石の性質を利用し、磁石のついた鉛筆を鉄板の上に置いてある磁石の上で浮くかを例の図から考察する問題でした。
問題2は、すでに行った実験とおもりをつり下げることができる最大の重さと、1辺3cm以下の正方形ではシートの面積に比例することから、つり下げられる重さとおもりの個数を考察する問題でした。2021年度は問題3がなくなり小問が1題減りました。

適性検査Ⅲ

大泉高等学校附属中学校の独自作成問題です。2020年度と同様で大問2題でしたが、大問1の小問数が3題から2題へ1題減りました。2020年度と同様に字数指定の問題がありました。

【大問1】
大問1は例年同様の理科分野からの出題でしたが、理科的要素をあまり含まず、算数の力を問う問題でした。この算数分野を含むという点では例年通りと言えます。ただ、算数分野からの出題と、知識を問う(ボールペンのしくみ)という問題構成は今までにないものでした。

【大問2】
大問2は2020年度と同様で、大問1が字数指定の条件整理の問題でした。大問2は条件に合わせて手を動かす作業力を問う問題で、大問3は例年どおりの立体図形の処理でした。例年との違いは、図示させる問題が1題も出題されなかったことです。
問題数が減ったため、1題にかけられる時間は増えたと思いますので、どれだけじっくりと丁寧に作業できたかが得点のカギになりそうです。

適性検査Ⅰ

【出典】
文章1:三浦しをん「愛なき世界」による
文章2:日高敏隆「世界を、こんなふうに見てごらん」による

【出題形式】
例年通り、二つの文章が与えられたうえで問題1、問題2の読解問題と問題3の作文問題を解く形式です。都立中の出題としては珍しく、文章1が物語文の引用です。これに驚いた受検生も多かったかと思われますが、論説文、随筆文と同様に文章を通じて伝えたいことが明快に書かれているものでした。
問題1は物語の中で「藤丸」「藤丸さん」と同一人物に対して呼び方が書き分けられている理由を問うものでした。文章を通じて登場人物を客観的に「本村」「藤丸」と書いていますが、傍線㋑は「それにしても、藤丸さんはすごい。と本村は思った」という表現から「本村」の内面の声が書かれていることがわかっていれば難しくない問いでした。落ち着いて、確実に得点したい問題です。
問題2は昨年度の出題と同様、文章横断型の読解問題でした。つまり、文章2中の傍線㋒「いろんないきものの生き方をたくさん勉強するといいと思う」について、筆者がそう思う理由が問われていますが、その際に文章1の表現を用いるように指示があります。気を付けたいのは、「筆者がそう思うのは」といった場合の「筆者」とはあくまでも文章2の筆者であるということです。ですから、一度文章2において答えを考えたうえで、同じ内容を文章1から探すというステップをふまなくてはなりません。その発想があると、文章2の傍線㋒の直後「そうすることで、不思議に広く深く、静かなものの見方ができる」を言い換えた内容を文章1から探せばよいのだとわかります。
問題3は作文問題です。昨年度は「ひかるさん」と「友だち」のやりとりを読んだあとに「ひかるさん」になりきって作文を書くというスタイルでした。今回も同様に「ひかるさん」と「かおるさん」のやりとりがあります。ただ、そのやりとりを読んだうえで「あなたの考え」が求められているところは昨年度と異なるところであり、いわば「オーソドックスな作文問題」だったと言えるでしょう。例年の共同作成問題と同様に、段落ごとにどういった内容を書くべきかの指定があります。その指示に確実に従い、かつ文章内容をふまえつつ第二段落、第三段落で自分の意見を展開するという問題です。

適性検査Ⅱ

【大問1】
大問1は割り算の余りに注意しながら、約束・ルールに従って作業する問題です。
問題1は縦50cm横40cmの画用紙6枚を、縦2m横1.4mのパネルに規則的に貼るときの、はしと画用紙、画用紙と画用紙の間の長さを答える問題です。
問題2は横向きの画用紙38枚と縦向きの画用紙21枚をパネルの両面に約束通りに貼ったときに必要なパネルの枚数を答える問題です。
問題3は正八面体の辺上をさいころの目と〔ルール〕に従って進み、ゲームが終わったときの点数を答えさせたり、ある得点になったときの目の出方を答えさせたりする問題です。
特別な解法や知識は必要ありませんが、問題をよく読み、決まりに従えるかがポイントになります。
【大問2】
大問2は、乗合バスに関する資料から、自分の考えを書く問題でした。解答はひとつに限られず、自分の考えが論理的に説明できているかが問われました。
問題1は、乗合バスの合計台数の移り変わりや乗合バスが1年間に実際に走行したきょりの移り変わりを、乗合バスに関する主な出来事と関連付けて自分の考えを書く問題でした。
問題2は、ノンステップバスの設計の工夫にはどのような役割が期待されているのか、自分の考えを書く問題でした。
問題3は、「バス優先」の車線や「公共車両優先システム」の課題について、資料をもとに自分の考えを書く問題でした。
【大問3】
大問3は、車の模型を動かす実験を通じて、さまざまな条件下での結果を考察する問題でした。会話文をよく読み論理的に考察する力が問われました。
問題1は、プロペラとモーターとかん電池を組み合わせた車の模型の重さについて、プロペラを回す前後の重さをそれぞれ計算する問題でした。
問題2は、モーターの重さやプロペラの長さの組み合わせによって、車の模型の速さがどのように変化するかを実験結果から考察する問題でした。
問題3は、ほを立てた車に角度を変えて風を当て、車の動きに関して考察する問題でした。

適性検査Ⅲ

昨年度と同様、大問2題、それぞれの大問に小問3題の構成でした。しかし今年度は、説明記述を求める際に「100字以内」という字数指定をされた問題がそれぞれの大問で1題ずつ出題されました。このような指定のある問題は、大泉高附属中の適性検査Ⅲでは今年度が初めてです。
大問1は理科分野からの出題でした。いろいろな物質の1㎝3あたりの重さを示し、それらについての考察を問う出題になっています。理科分野ではありますが実際は算数内容を問う問題が多かったことは例年通りでした。
大問2は算数分野の出題で、条件整理、平面図形、空間把握の独立小問3題の出題でした。この点も例年の出題傾向が踏襲されていましたが、より題意がつかみやすくなっています。その分、問題文に示された条件に即した解答になっているかを丁寧に検証することが必要でした。

適性検査Ⅰ

出典:
文章1 かこさとし[談] 林公代[聞き手]「科学の本のつくりかた」 による
文章2 かこさとし「地球」解説 による

出題形式:例年通り2つの文章を読む問題形式です。問題1・2が読解問題、問題3が文章をふまえて400字以上~440字以内の作文問題です。
問題1は本を読んで「面白さ」に触れると子どもはどうなるかを問う問題です。文章1に傍線が引かれますが、該当箇所を文章2から探しぬき出すという「文章を横断する問題」であることに注意する必要がありますが、解答の箇所は比較的容易に見つけられる問題です。
問題2は「かこさんはどのような態度で本を書いているのか」を答える問題です。こちらも文章を横断して該当箇所を探し、ぬき出す問題でした。どのような内容を探すべきか、文章2の内容からある程度考えた上で文章1を読み返すという手順を踏めば難しくない問題です。
昨年度同様、読解問題は比較的平易なものでした。
作文は、文章1と文章2を読んだあとの「ひかるさん」と「友だち」のやりとりを読み、ひかるさんがその後示したと思われる考えを書くという形式でした。この形式に驚いた受検生も多かったかと思われます。ただ、結局のところ文章1と文章2の内容をふまえると書くべき内容がほとんど一通りに決まるタイプの作文でした。したがって形式は変わったものの、内容的には昨年度同様だと言えるでしょう。とにかく文章の流れに合わせて作文を書く練習をしてきた受検生にとっては取り組みやすいものだったはずです。

適性検査Ⅱ

大問1は、会話文中のさまざまな条件を読み取り、作業する問題でした
問題1は、1枚の紙を折ってしおりを作成する際、紙を折る前後で各ページの位置と各ページに書かれる文字の種類と向きを問う問題でした。
問題2は8×8のマス目に模様を書いた際、模様の表現の仕方についての約束を読み取り、条件に当てはめる問題でした。
問題3は、立方体にかかれたマス目の上を、すごろくのようにおもちゃを動かす手順を考える問題でした。各小問の難易度は高くありませんが、それぞれの小問の問題文が長く、条件を速く正確に読み取った上で、丁寧に作業する処理能力を問われた問題でした。

大問2の問題1は日本人の出国者数と、日本への外国人の入国者数の移り変わりを表すグラフからわかることを考察する問題でした。
問題2は外国人旅行者が増えている地域の具体的な取り組みを資料から考察する問題です。
問題3は案内図記号の役割を考察する問題で、昨年度と比べて解きやすい問題が多く易化しました。

大問3は「紙の性質」についての問題でした。
問題1が「和紙とその他の紙の吸った水の重さを比較」をする問題で、昨年度と同様に単量当たりの数字を求めて比較します。
問題2は「紙のせんいの向き」を実験結果から推察する問題です。実験結果をどのように判断すれば良いか会話文で説明されていました。
問題3は「のりを作成する最適な水の重さ」について考察する問題です。すでに行った実験の結果から、次に行う実験の結果の仮定を考えて、目的とする水の重さを考察します。いずれも実験結果を読み取る力を必要とする問題でした。

適性検査Ⅲ

例年と同じく大問2題の構成でした。
大問1は小問3問の構成でした。水よう液の実験を題材として、数理的な処理の力、与えられた情報を理解し自分の考えを表現する力が問われていました。
大問2は小問3問の構成でした。立体図形を題材とした問題が2問、条件整理の問題が1問でした。昨年度と比べると問題数は半減しましたが、その分、1問1問に丁寧な考察と確認が必要となりました。
問題1、問題2の立体図形に関する問題で空間把握力を試される点や、問題3で条件を整理して判断していく点は、今年度も大泉高附属中の出題傾向を踏襲していました。

適性検査Ⅰ

出典:
文章1 串田孫一「考えることについて」による
文章2 出口治明「人生を面白くする 本物の教養」による

出題形式:例年通り、2つの文章を読む問題形式です。問題3までありますが、問題1が(1)・(2)とあるので、文章読解の問題が計3問、最後の1問が作文問題です。
内容:文章1・文章2ともに、「ものの考え方」について書かれています。
問題1の(1)は「知ること」の出発点にある気持ち、(2)は、「知ることができた」ときの気持ちを答えるものでした。どちらも解答となる箇所(かしょ)は見つけやすいものでした。問題2は、理由説明問題ですので、因果関係を読み取るだけです。必ず正解したいところです。問題3は、例年と同様の400字以上440字以内の作文で、テーマも「これから学校生活や日常生活の中で、何を大事にし、どのように行動していくか」という頻出のものでしたので、取り組みやすかったことでしょう。

適性検査Ⅱ

大問1はさいころを扱った問題でした。受検生にとってはなじみ深い題材です。
問題1は展開図を書く問題で、実際にさいころの面のスケッチを描くものです。問題2はさいころの目を使って式を立てる問題でしたが、ルールに従うことができれば答えることは簡単です。問題3は鏡に映したさいころについて考える問題です。6の目以外が4個ずつ映ることに気が付けば正解にたどり着ける問題です。
大問2は「日本のくらしと変化」をテーマにした問題で、昨年同様、小問は3問でした。
問題1は距離の違いによる高さの見え方の変化について考察する問題、問題2は東海道新幹線の路線の沿線の都市と人口、または工業地帯の関係性について考察する問題、問題3は割合の計算を行い、その計算結果をグラフに表し、その結果の数値を資料と関連させて考察する問題でした。昨年と同様に基本的な問題ですので、資料を読み取って考察する力と割合計算のスピードと正確性が重要なカギとなりました。
大問3は「花粉や黄砂の測定結果」について考察する問題です。
問題1が「花粉を顕微鏡で観察し、花粉の数を求める」問題で、単位量当たりの計算を必要とします。問題2は黄砂を観測する装置の仕組みの説明から、計測結果を考察する問題です。初めて知る観測装置なので、会話文や図を読み仕組みを理解する力が必要です。問題3は「日本で黄砂が観測される原因と気象状況の関連」について考察し記述する問題です。身近な話題ですが、問題文や資料から観測の方法や分析の仕方を読み取る力が必要な問題でした。

適性検査Ⅲ

大問2題の構成でした。
大問1は「インゲンマメの発芽」を題材とした実験がテーマです。
発芽条件を調べる対照実験や、種皮の役割を調べる実験において、同一の条件は何か、変えているものは何かをしっかり把握することと、結果についての分析力が問われていました。
大問2は小問6問の構成で、一つひとつの問題が独立した形になっています。問題1、問題4~6は設問の条件に従いながら丁寧に検証することが必要でした。問題2は与えられた図形をうまく利用できるかがポイントでした。問題3は立方体を転がす問題で、空間把握力が試される点は今年も大泉高附属中の出題傾向を踏襲していました。

適性検査Ⅰ

出典:
文章1 木皿泉「木皿食堂2 6粒と半分のお米」による
文章2 武田双雲「伝わる技術」による

出題形式:例年と同じく2つの文章を読む問題形式です。問題3まであり、文章読解の問題が2問、最後の1問が作文問題です。
内容:問題3の問題文にも書かれているように、文章1・文章2ともに、「自由」についての考え方について書かれています。問題1、2は、どちらも「具体例を一つ、本文中から探して書きなさい」というものでした。2題とも具体例を探すという問題になったのは、これが初めてです。どちらも解答となる箇所(かしょ)は見つけやすく、とくに問題2は、「何のためにそうするのかがはっきり分かるように」という指示まで出されていますので、必ず正解したいところです。問題3は例年と同様の400字以上440字以内の作文で、テーマも特別なものではないので、取り組みやすかったことでしょう。

適性検査Ⅱ

大問3つの構成でした。大問1は「図形」がテーマで、立体の見方・対称性・規則性を見つける問題です。簡単な例を具体的に書き出して、作業をする中で解答を導き出していけるとよいでしょう。特に問題1は必ず得点したいところですが、同じ大きさの正三角形を答えるというようなミスは禁物です。問題2は、Aグループの枚数が(3の倍数+1)、Bグループが(3の倍数)になっていることに注目し、その差の1は3本の対角線の交点がある「き」の三角形であることに気が付ければスピーディーに解答にたどりつけます。問題3は問題文の誘導に従って規則性を検証する問題です。
大問2は「野菜の栽培と流通」をテーマにした問題でした。昨年同様、小問は3題でしたが、「資料を分析・考察し、記述する問題」と「割合を計算する問題」が出題され、一昨年と似た傾向でした。資料を読み取って考察する力と割合計算のスピードと正確性が勝負の鍵でした。
大問3は「時間を計ることを題材にした理科実験」を考察する問題です。問題1が「太陽、ふり子、ろうそく」のいずれかの法則から時間が計れる理由を記述する問題で、教科書範囲の知識が必要とされました。問題2は実験結果を考察し、比例の関係を導く問題でした。問題3は対照実験について考察する問題でした。いずれも、決して目新しいものではなく、あわてずに考えれば正解にたどり着ける問題です。

適性検査Ⅲ

大問2つの構成でした。大問1は「ウキクサ」を題材とした実験がテーマです。環境によってウキクサの増え方がどう変化するかを分析する問題でした。実験結果のグラフ作成や割合計算をスピーディーにこなし、大問2に時間をまわせるかどうかがポイントでした。大問2は「アルゴリズム」がテーマです。規定された処理手順を確認し、問題を分析していけるかが点数の分かれ目です。大泉中が得意とする図形問題もこの中で出題されました。拡大方法を決めた上での平面図形の面積比の計量、立方体に指定された方法でテープをはる立体図形の問題でした。展開図でのテープの動き方の法則を確認し、展開図の正しい位置に指定された線を作図することが必要で、こちらは点差がついた問題と言えるでしょう。昨年に比べると、適性Ⅲの出題のレベルは全体的にやや易化しました。

適性検査Ⅰ

出典:
文章1 菊田まりこ「本は心の友だち」による
文章2 茂木健一郎「ある時脳ははばたく」による
出題形式:例年と同じく2つの文章を読む問題形式です。問題3まであり、文章読解の問題が2問、最後の1問が作文問題です。
内容:文章A・文章Bともに、読書をすることのメリットが書かれています。どちらも読書をするべきだという立場で書かれているので、問題3の作文テーマ「読書が与えてくれるもの」につながる文章でした。内容としては、どちらも平易な文章でした。問題1、2は読解問題です。問題1は、解答の仕方に指定が多くあるので、書きやすいはずです。問題2も筆者の考えを読み取る問題なので、正解したいところです。問題3は例年と同様の400字以上440字以内の作文で、テーマも頻出のものなので、取り組みやすかったことでしょう。

適性検査Ⅱ

大問3つの構成でした。大問1は「渋滞」を題材にした作業中心の問題で、ルールと条件に従い作業を行えば平易に解答を導き出すことができました。必ず得点しなければならない問題です。
大問2は「資料の読み取り」の問題でした。小問は3つあり、そのうちの1つが「歴史」をテーマとした問題だったため、驚いた受検生も多かったのではないでしょうか。今回の大問2では、3つの小問を通して「資料内容を正確に読み取る」「関連のある事柄を探す」「条件に沿って考える」という力が試されています。取り組む問題を選び、解きやすい問題を確実に得点することが高得点のカギとなりました。
大問3は「アゲハチョウの幼虫のからだのしくみと蛹化する環境についての実験」を考察するものです。資料から幼虫の体のしくみを考える問題が1問、実験結果から結論を導き説明する問題が2問の、小問3題で構成されています。

適性検査Ⅲ

昨年と同様に大問2題で小問は全8題の構成となっています。後半になるにつれて難易度が高くなっている点も、昨年同様です。昨年の適性検査Ⅲでは、理科的な内容の問題は小問1題のみで知識を問うものでしたが、本年度は大問1でぼうのつり合いを題材として数理処理やつり合いの仕組みを理解する力をみる問題が出題されています。板の重心とつり合いの関係を説明する記述も含まれます。大問2は平面図形と立体図形を題材にした複合問題です。前半が対象な図形について、後半が立体図形を中心とした内容で、作図や面積を求める問題が含まれ、難易度は高いといえるでしょう。高度な空間把握力が試される内容という点は、近年の大泉高附属中の理系分野の出題傾向を踏襲しています。

適性検査Ⅰ

出典:
文章1 木下是雄「理科系の作文技術」より
文章2 養老孟司「メッセージのメッセージ」より
出題形式:小石川中・武蔵中・富士中・大泉中の共通問題は、公開されたサンプル問題(小石川中・武蔵中の過去問題)とほぼ同様の形式で、「メッセージ」について書くものでした。大きな形式上の変更はありませんが、総計の文字数は最大500字以下と、心もち少なくなっています。
内容:文章1・文章2に共通するのは「コミュニケーション」、「人間同士の伝達」です。問題1・問題2は部分要約の問題で、問いのキーワードから内容をしぼっていけますが、どの言葉を利用し、どこを削るか、つめて考える必要があります。問題3の課題「人が何かを伝えあうときには、どのようなことが重要か」というテーマはこれまでの都立中でもよく出題されてきたものです。

適性検査Ⅱ

大問3つの構成でした。大問1は「うるう年」を題材にした計算中心の問題でした。うるう年の計算法がきちんと説明されていたので、受検生は得点しやすかったはずです。
大問2は会話文形式で、図が5つに表が1つ小問3つで5ページというボリュームのある問題構成でした。話題自体は東京オリンピックをテーマに展開しますが、各小問はそれぞれ人口推移と世代別割合、物価の変化、地図の読み方に関する問題でした。どの問題も資料を読み取れば得点できる問題でしたが、計算・解答では条件があり、それぞれの設問で細かい条件が多く提示されているので、条件を丁寧に確認して答える必要があります。
大問3は「発泡スチロールでできた立体を水中に沈め浮力により水面上へ打ち出す実験」について考察するものです。小問3題で構成されています。

適性検査Ⅲ

出題形式や難易度が注目された大泉中の適性検査Ⅲでしたが、サンプル問題とは異なり、大問2題で小問は全8題の構成となっていました。後半になるにつれ難易度が高くなっており、受検生が実力を発揮しやすい構成といえます。大問1の〔問題1〕は昆虫の体のつくりについての基礎知識を問う内容です。〔問2〕・〔問3〕は速さに関する問題で、グラフ作成、比例と反比例、時間の計算といった複合的な理解を要します。ここは確実に得点したいところです。大問2は複数の条件を整理してとらえる力が問われます。前半が数の性質・推理、後半が平面図形の回転・立体図形の見取り図と展開図についての問題です。複数の条件を整理しながら書き出して調べるという作業ができれば難しくはありません。後半の図形に関する問題は、昨年度の適性検査Ⅱで出題された傾向に近いものです。〔問5〕は高度な空間把握力が試される内容となっています。

作文 適性検査Ⅰ

本年度も筆者の考えを条件に基づいて書く要約型の問題が出題されています。大きく変わった点は設問数が3題に増え、各200文字となったことです。本文は、「小学校6年生と中学校3年生のときの職業に関する希望」についての調査をもとに、「希望する職業」と「やりがいのある仕事」との関係などを説明した文章で、昨年度と比べて文章の難易度は下がったと言えるでしょう。
【問題1】は「筆者が述べたかったこと」を、200字以内で説明させる問題。【問題2】は、「希望」を持てない友人にどのような助言をするかという問題で、本文の調査結果を用いるという条件があります。【問題3】は、本文後半の「野球が好きで挫折した青年」の話から、職業や進路を決めるときには何が重要だと考えたか。「あなたが重要だと読み取ったことを二点あげて」という条件があるので、大半は本文の要約になります。
【問題2】・【問題3】は部分的に作文としての発想が生かせる可能性がありますが、ほとんどは筆者の考えに基づく解答を求められています。つまり、実質的には本文の要点を適切に切り出した文章を書くことが合格答案の条件になるということです。 大泉高附属中の作文は、他の都立中と比べると要約的要素が大きいと言われていますが、今年はさらにその傾向に拍車がかかったと言えるでしょう。今後も、よりいっそう要約問題には注意して練習をすることが必要です。

適性検査Ⅱ

本年度は学校説明会などで受検生が取り組みやすい出題とするという方向性が示され、注目されていました。説明会で示された通り、基礎学力重視の取り組みやすいものとなりました。ページ数は10ページと昨年度に比べて少なくはなっていますが、問題量については、大問3題で小問題が計9題と、昨年度と変わりません。 本年度は、算数系の問題が多くなり、社会科系や理科系の問題が少なくなっていることが特徴です。算数系の問題では、「立体感覚を重視している」という学校側の説明通りの傾向です。1は平面図形と立体図形を題材にした「算数」の標準的な問題。2は台風を題材にした資料の読み取りと旧暦と新暦を題材にした記述と計算問題。3はサイコロの見取り図と展開図・約束記号の複合問題。大問3の[問題1]は求めやすいのですが、[問題2][問題3]は書き出して検討する必要があり、正解を得るのはなかなか難しいでしょう。
前半に取り組みやすい問題が並び、後半に難しい問題が配置されていて、受検生の実力差が得点となって表れやすい構成となっています。

合格ボーダー

適性Ⅰの作文については、小問が3つになって一問の記述量が少なくなったことから得点しやすくなったと考えられます。ボーダーは60%前後と予測します。適性Ⅱについては、大問3以外は標準的な問題ですから、60%は取りたいところです。大問3は[問題2]と[問題3]が得点しにくいことを考えると30%が目安となるでしょう。適性Ⅱ全体でのボーダーは50%前後ではないかと考えられます。

適性検査Ⅰ

文章の出典は、池谷裕二「いま、この研究がおもしろい」で、最新の脳科学の知見をわかりやすく説明しています。しかし、読み進めるに従って、次第に内容が抽象化されていきます。受検生にとって、後半の文章をしっかり読み取ることができるかがポイントです。問題1は、指示されたことがらについて筆者の考えを200字以内で説明する問題です。問題2では、本文の内容を踏まえた上で、受検生の視点から具体化して説明することを要求しています。問題の意図がつかみにくい設問でした。

適性検査Ⅱ

昨年に続き、問題が13ページにわたり、ボリュームのある構成となっています。前半に時間のかかる問題が配置されているため、どの順番で取り組んだかによって得点は大きく変わったでしょう。社会科系の資料読み取りの問題が少なくなったという点が昨年度までとの大きな違いです。1は、立体図形の展開図を題材とした場合分けの複合問題。2は路線図やダイヤグラムなどをもとに、列車の経路を考えさせるものです。複数の条件を同時に考慮しながら考えるのに、手間がかかります。問題3は食料自給率についての定番の記述問題が含まれます。3は花がつくられる仕組みに関する問題。顕微鏡の使い方について説明させる問題は基本的なものでした。資料を読み取り、理解した事がらを説明する力が要求されます。ここは確実に得点したいところです。

ボーダーライン

適性検査Ⅰでは、問題文の内容をとらえ、設問の指示に対応できたかどうかで得点差が出たでしょう。問題2が答えにくいことを考えると50%がボーダーラインでしょう。適性検査Ⅱでは例年並みの問題量で解ききれずに実力を発揮できなかった受検生も多かったのではないでしょうか。ボーダーラインは40%を下回ると思われます。

適性検査Ⅰ

大問2題の構成でした。大問1が筆者の意見を受けて、体験や見聞に基づいた具体的な自分の意見を200字以内で述べる作文型の問題です。続く大問2は、本文に書かれている筆者の発見を、種類ごとに段落に分けて400字以内でまとめるという要約型の問題です。
昨年度からの大きな変化として挙げられるのは次の2点です。まず、要約型問題の指定字数が作文型問題の指定字数を上回ったこと、もう一つは、自分の意見を述べる機会が大問1のみになったことです(※なお、昨年平成23年度の問題構成は、大問1が出題文に出て来た語句について分かりやすく解説し、かつ自分が気付いたことを述べる要約型の問題で、大問2が本文の内容をふまえ自分の意見を書く400字以内の作文でした)。
先に述べた要約型問題と作文型問題の指定字数の変化から、今年度は自分の意見・考えをまとめる力よりも、文章を読み取る力の方に重点が置かれた出題だったと言えます。
上記のような出題字数の変化はありましたが、対策としてまずは新聞コラムを使った要約練習で要約の経験を積むことと、自分の考えや意見を適切な経験を絡めて指定の字数にまとめる力が必須となります。

適性検査Ⅱ

大泉高附属中の適性検査Ⅱは、初年度から問題文が長く、ボリュームのある問題が出題されてきました。本年度はさらにボリュームが増し、全14ページにわたる問題となっています。昨年度に引き続き、一つひとつの問題の設定条件を読み取るのに時間がかかります。作図系の問題や、資料の分析が必要な問題、記述形式の問題などは、出題内容を把握したり、解答をまとめたりするのに時間がかかります。
その一方で、基本的な理科知識・割合の知識があれば解ける問題もあるので、時間配分や問題の選択によって大きく得点が変わります。こういった文章の量や資料が多い問題では、まずどの問題から取り組むか、どの問題を後回しにするかの判断が重要になります。普段の学習でも、制限時間を設けて問題に取り組むことで、本番における時間配分の感覚を身に付けていきましょう。 問題の構成としては、大問1算数分野、大問2社会科系の資料の読み取り、大問3理数系の資料の読み取りとなっています。理数系から大問2題、社会科系から大問1題という形式は昨年度と変わりません。理数系の分野で、比を利用した図形の問題が中心となっていることが本年度の特徴といえます。