enaの中3のカリキュラムでは、どの科目も中3の単元が7月までに終了することになっています。一部の校舎に設置されている特別選抜クラスは、すでに中2の秋にすべての単元を終了していて、実際の過去問対策をどんどん進めています。たぶんどこの塾のどのクラスよりも進度・レベルは高いでしょう。毎年、最後までここのクラスで頑張り抜いた生徒は、ほとんどが最難関校に合格していきます。また一部の基本重視クラスは、夏期講習会の半分ぐらいの時間を使って、中3の2学期以降の単元を消化します。もちろん、中1・中2の復習と並行してになりますが…
それ以外のほとんどのクラスが、ちょうどこの時期に中3の単元を全部終了することになります。私が担当している中3の理科も、昨日ですべての単元を終了しました。最後の単元は「食物連鎖・物質の循環」でした。(ちなみに、自然界の食う・食われるの関係を何という?という問題で、「弱肉強食」と答えた生徒が多かったことを特筆しておきましょう。)
ここから、勉強の仕方がガラっと変わってくるのです。というか、変えないと成果につながりません。今までは、まったく新しい単元の学習が続いていたので、その理解と基本的な使い方のマスターに重点が置かれていました。すべての単元学習が終了したここからは、「入試問題でどうやって点数を取るのか?」ということに、すべてが集約されます。入試問題は、1つ1つの単元が理解できていただけでは、なかなか点数につながりません。そのいくつかのことを有機的に結びつけて解かないと答えに行きつけなかったり、さらにレベルの高い知識を身につけていかないと太刀打ちできなかったりということもあります。しかし、最も練習・訓練を繰り返していかなくてはならない点は、他にあります。ここが分からない生徒は、いくら時間をかけて勉強に取り組んでも、入試問題では成果につながらないのです。
それは… (次回に続く)
また、ひと昔前の「トレンディードラマ」みたいな手を使ってしまいました。ちなみに、受験生は絶対に「トレンディードラマ」を見てはいけないと、業界では言われています。それはなぜでしょう?
この2日間で、2名の保護者の方からご連絡をいただきました。「早く良い復習ノートとは何かの続きを書いてくれ」、「次回の更新を楽しみにしている」という内容でした。ありがたいことだと思います。更新をさぼっていてすいません。毎日更新したい気持ちはバリバリ持っているのですが、生徒指導・面談等で忙しいという言い訳のもとに、数日に1度の更新となってしまっています。そういえば、数年前の入試直前期には、「毎日更新してください、私の精神安定剤なんですから!」というお叱りも受けたことがありました…
さて、本題です。前回も書いた通り、毎年生徒たちの様子を見ていて、復習ノートの質が良くなってくると成績が上がってくるケースが多いことに気づきます。これは私だけではなく、周りの教師たちが口々に言っていますので、おそらく真実だと思います。良い復習ノートを説明する前に、悪い復習ノートはどういうものかと言うと、授業ノートの丸写し(これでは2冊作る意味がない…)や、テストの直しについて解説の丸写しをしているノートです。こういうケースは、まず間違いなく授業内容のポイントを聞いても答えられませんし、同じような問題をやらせてもまた点数を取れません。最大のポイントは、次に同じような問題が出てきた時に、理解が完全にできているか、点数を取れるかという視点があるかどうかです。
授業のまとめであれば、自分の言葉に置き換えてまとめているかどうかが大きいです。自分なりに箇条書きでポイントをまとめ直したり、自分で考えたことをつけ加えてあったり、質問や疑問を教師あてに投げかけてあったりすると、「おっ、いいぞ!」とか思ったりします。
テストの直しであれば、間違えた問題を解き直すことが絶対に必要ですが、それだけでは全然ダメなのです。間違えた問題については、分かっていなかったことがあるはずなので、何が分かっていなかったのかまとめたり(算数・数学で言うと定理・公式をきちんとまとめ直すことが必要です)、ケアレスミスをしたのであれば、どこでどんなミスをしたのかをきちんと分析しておく必要があります。ところが、「この問題はつまらないミスだから」と放置してしまう生徒が何と多いことか… 実はそこが点数を取れない最大の問題点だということに気づいていない場合は、何度も同じミスを繰り返すことになります。さらに言えば、テスト全体を通しての反省・分析が大変重要です。今回のテストでの収穫は何なのか、失敗した点・反省点は何なのか、次のテストに向けて何をどうするのかということを自分の言葉でまとめられるようになれば、必ず次につながっていくでしょう。日々の成果はもちろんですが、特に入試直前期に、今まで作ってきた復習ノートの威力が発揮されます。今までに取り組んだ学習・間違えた問題が全部詰まっているのです。入試直前期に復習するのに、こんなにいい参考書は他にありません。だから、復習ノートはさぼってはいけないんですね。
しかし、実際はかなり復習ノートの作り方を説明しても、最初はなかなか難しいです。最初からうまく作れる生徒はほとんどいません。中学受験生の場合は小5から、高校受験生の場合は中2からはしっかり作らせたいと考えています。小6・中3生は日々のルーチンとして絶対に必要なものです。日々のやり取りの中で、きちんとした復習ノートを作れるように指導していきたいと思います。
ちなみに、私は復習ノートを「ミラクルノート」と名付けています。奇跡を起こすためのノートです。今までに、復習ノートにより偏差値を10以上あげた生徒をたくさん知っています。同僚の国語担当のO先生は、復習ノートを「リベンジノート」と呼んで(呼ばせて)います。なぜだか分かりますか?「復習」と「復讐」をかけているんですね。最初は「ださっ」と思いましたが、よくよく考えてみるとこれも奥が深いですね。点数を取れなかった時に、「くそっ、次こそは!」とメラメラ燃えるような思いを持てない生徒は、大きく成績を上げることはできません。
長かった夏期講習も、残りあと2日。特に中3生は、最後のテストで何としても結果を出さなくてはならないため、最後の追い込みに、みんな必死です。それこそ、朝から夜中まで塾に入りびたって、机に向かっている生徒も多く、緊張感も出てきています。
この間、復習の仕方を書いていますが、まとめて言うと、「分かる」と「できる」は違うということが理解できている生徒とできていない生徒の差が大きいのです。特に数学はそういう科目だと思いますが、最初単元を理解した程度の段階では、難関高の入試問題レベルでは、まず点になりません。そこから、練習を積み重ねて、失敗をくり返しながら、次第に点数が取れるようになっていきます。家庭での復習も、ここの部分を意識してやっていかないと、「全部理解したつもりなのに、入試問題で点数が取れない」などと落ち込む羽目になります。入試問題での得点力は、訓練に比例します。前述したように、常に時間を意識した取り組みが必要ですが、もう1つ、ミスの存在が受験生の前に立ちはだかります。「分かっていたのにミスった。本当はできるのに」というやつです。しかし、普段からこういう発言をしている生徒は、受験期になっても、同じことを言い続けることになるのです。(明日に続く)
とにかく、受験勉強では復習が重要なのですが、そのやり方の上手い下手で、かなり成果に差がつくように思います。
まず、復習の仕方の前に、授業を受けているレベル(クラス)が自分に適切かどうかが大変重要です。塾(校舎)の中で複数のクラス分けが行われていれば通常問題ないと思いますが、自分にとって難しすぎたり、簡単すぎたりする内容だと、復習の効果は半減します。
私が最もダメな復習だと思うのは、授業でやったことを、隅から隅まですべて再度解き直さないと気が済まないというパターンです。完璧主義の女子生徒に多いのですが、下手をすると授業を受けた時間以上に、解き直しに時間がかかったりします。すべての問題を解き直す必要はありません。授業中に、できた問題とできなかった問題を区分けしておくことは必要でしょう。
上記の点とも絡みますが、復習をしながら、時間の意識を持っていないとダメです。数学の応用問題でも、この時期以降は、1問に何十分もかけているようでは話になりません。テスト中にかけられる時間の2割引き(増しではない)を目処にできるようにしていく必要があります。ちゃんと復習した(全部解き直した)のに、テストではできなかったなどと言っている生徒は、間違いなくここのやり方で失敗しています。テストは時間との闘いでもあるのです。(明日へ続く)
同じような能力の生徒が、同じ授業を受けているのに、なぜどんどん成果に差がついていってしまうのか、この部分については、長年のテーマとして考えていることの1つです。最近、その答えが自分の中で明確になってきた気がします。
簡単に言ってしまうと、「復習の習慣の差」ということになります。宿題や課題等は同じように取り組んでいても、ここの意識・行動の差が、結果を大きく左右するように思います。授業を受けていて、分からない、知らなかった、覚えていないということが出てきた時に、そこの目的意識のはっきりしている生徒は、印をつけるなり、書き込みをしておくなりして、後で(家に帰ってから)必ずチェックする時間を設けています。再度考えてみる、何も見ないで解き直してみる、覚えていなかったことを覚え直す時間を取る等、自分が納得する時間を大切にしています。
一方、前日に学習したとても重要なことすら漏らして来る生徒は、後で確認してみると、そういう作業を一切やっていないケースが多いようです。その状態をずっと繰り返していると、何度もやったのに、いつになってもできるようにならないという状態に陥ります。
受験勉強では、復習が大切だとよく言われますが、正にその通りなのです。
しかし、この点についても、気をつけなくてはならないポイントが3つほどあります。(明日に続く)
今日は、小5の授業。小数の計算をひたすらやらせるというつまらない単元ですが、実はこのあたりでどれだけ鍛えられたかで、中学校に入ってからの数学の得点力に大きな影響を与えます。
昨日、小学生の学力診断テストがありましたが、小6の答案を見ても、小数の計算で大きな差がついています。
特にわり算の小数点の位置など…
小5はこれから分数にも本格的に取り組んでいきますが、極端に言うと、ここさえしっかり乗り切れば大丈夫。小6や中1で割合が苦手になる生徒は、ほとんど小数・分数の概念でつまづいています。
この項目で一番お伝えしたかったことをようやく書くことができます。
数学の成績の上がり方が、そういう形(ある時突然上がる)となる生徒が多いことは、私が19年間生徒と関わってきた中で、間違いないことだと思います。であるならば、とっても重要なことが1つあります。それは、自分ではかなり勉強をやっているつもりになっている時でも、やってもやっても点数を取れないと感じる場面があるだろうということです。(前述した通り、その間にも間欠泉にはお湯はたまっているのですが…)
しかし、その途中(お湯は貯まってきているけど噴出しない間ということです)に、もうダメだと諦めてしまう生徒が多いのです。そういう生徒は、数学の成績が上がることはありません。もう少し我慢してやり続ければ結果に出るのに… と感じる場面で、いかに継続させるか、これが塾の教師の腕の見せどころなのだと思います。
皆さんは、間欠泉を知っているでしょうか? 何時間かに1回(長いところだと数日に1回)地表に噴出する温泉のことを言います。なぜそんなことが起こるかと言うと、お湯が時間と共にだんだん溜まってくるのですが、多少溜まっただけでは地表に出てくることはありません。お湯がさらに溜まって、ある一定のラインまで達した時に、激しく地表から噴き出すのです。
数学の成績もこれに似ています。単元ごとの総まとめ確認テストなんかでも、個々の知識の練習をしているうちは、まだまったく点数になりません。単元の総復習が終わって、自分の中で全体像が見えた時に、ようやく点数になってきます。範囲のない入試問題では、さらにこの状況が顕著で、だから、数学の勉強をやってもやっても点数にならないなどという叫びが聞こえてくるのだと思います。間欠泉に、お湯をため続けてください。必ずある時に噴出します。それも急に。
(もう1つのポイントは明日)
数学のある単元で苦しんでいる生徒が、分かるようになる瞬間は急に訪れます。そして一度理解できてしまうと、今まで何であんなところでつまづいていたんだろうと不思議に感じるようです。
学判の成績や、志望校の過去問でも、成績がジワジワ伸びてきたという例は、私の見てきた範囲ではとっても少ないです。ある時、急に点数が取れるようになるのです。ここが、他の科目との違い・数学の特性ではないでしょうか?
このことには、2つの重要な意味・理由があります。
(明日へ続く)
数学の暗記について、他の科目の暗記と決定的に違う点が1つあります。それは、知識が蓄積されていけば、他の単元でも有効に使えることが増えていき、だんだん覚えることが少なくなっていくということです。
例えば例を1つ上げると、食塩水の濃度と、座標上の2点の内分点の座標と、台形の中に引く平行線の長さの求め方は、根底にある考え方がすべて同じなのです。この話が理解できる方は、相当高校受験の数学に造詣が深い方です。中3で最難関校を目指す諸君は、夏期講習会が終わった時点では理解できていないとまずいです。それ以外にも、ある問題で使った考え方が、別の問題でも応用できるというケースは非常に多く、勉強が進めば進むほど、覚えることは等比級数的に減っていきます。
これが、例えば歴史の暗記だと、鎌倉時代と江戸時代の暗記に共通項はほとんどないでしょう。同じ分量の暗記には、同じ時間がかかるでしょう。
お伝えしたいことは、数学の暗記は、最初は大変だけど、次第に楽になっていくということです。これが、数学の成績の上がり方にも関係しているように思います。
(明日に続く)